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【世界から】NZ 「メガ・ストライキ」で勝ち取ったものとは

9/10(火) 16:22配信

47NEWS

 今年5月29日、ニュージーランドで同国史上最大規模の「メガ・ストライキ」が行われた。小学校から高校まで全公立校に勤務する5万人以上の教師が、政府に現在の教育システムの改善を求めて立ち上がったのだ。

 ストライキ当日は当然、授業はなくなる。結果、全国で「休み」となった生徒の数は70万人以上にもなった。言うまでもなく、最も影響を受けたのが子どものいる家庭。大きな混乱が起こった。

▼子どもをどうする?

 実は、教師によるストライキは昨年8月から散発的に行われていた。「メガ・ストライキ」もその一環だった。彼らが求めていたのは、「1クラス当たりの生徒数の削減」や「特別な支援を必要とする生徒へのサポートの強化」、「給与増」などだ。

 背景にあるのは、教師たちの強い危機感だ。慢性的な教師不足と、その影響による恒常的な過重勤務は近年とみに深刻化している。このため、教育の質が低下することを教師たちは憂慮している。要求が通れば、こうした問題解決に一歩近づけるだけでなく、教員のなり手が増えるのではないかという期待もあった。

 一方、学校に通う子どもがいる親には、何とも頭が痛い問題があった。それは、ストが行われると休みになる子どもの面倒を誰がどう見るか、だ。ニュージーランドでは、14歳未満の子どもが留守番をすることが法律で禁じられている。加えて、夫婦共働きやひとり親という家庭が非常に多く、親が休みを取るのも容易ではない。そんな事情も相まって、「子どもの預け先に困る」と文句が出ても不思議はなかった。しかし、そんな声はどこからも聞かれなかった。

▼親も後押し

 ニュージーランドの教育スタイルは、先生が教室の前にあるホワイトボードの前で、クラス全体に同じことを教えるタイプのものではない。生徒はおのおの能力も興味も違うという前提のもと、クラスはあっても一人一人、もしくはグループごとに勉強は進められる。これは、生徒たちには大きなプラスだが、教える側には重労働。教育はまさに教師の情熱と献身のたまものなのだ。

 筆者も、娘が通う学校の先生たちの頑張りには本当に頭が下がる。例えば、新入生を教える小学校の先生。驚いたことに、どの子がどのアルファベットを書けるか、数字を幾つまで数えられるかといった細かなことまで把握していた。心配事や質問があれば、直接メールを入れる。すぐに返事をくれ、希望すれば快く面会に応じてくれる。校長先生も同様だ。

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最終更新:9/11(水) 17:54
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