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【カタールW杯アジア2次予選】恩師が明かす“日本の至宝”久保建英の才能と課題

9/10(火) 16:45配信

東スポWeb

 サッカー日本代表MF久保建英(18=マジョルカ)は、ミャンマー戦(10日、ヤンゴン)から始まる2022年カタールW杯アジア2次予選で最年少ゴールなど数々の記録更新が期待され、大きな注目を集めている。“日本の至宝”はこのまま成功をつかめるのか。スペイン1部バルセロナの下部組織を退団して15年にFC東京に入団した際に、育成部門の責任者として受け入れ態勢を整えた福井哲氏(64=城西国際大サッカー部監督)が本紙のインタビューに応じ、当時の秘話や世界ナンバーワンになるための重要ポイントを語った。

 ――久保がスペインから帰国し、FC東京に所属した経緯は

 福井氏:建英は(元スペイン代表MFアンドレス)イニエスタ(35=神戸)が大好きで、そういうプレーを考えたときに自分にちゃんとパスが戻ってくる選手がいるかを考えていた。そこでボールを動かすことを志向していたU―15に(技術力のある)平川(怜=19、J2鹿児島)がいたのは大きかった。(ジュニア時代に所属の)川崎に戻る選択肢はなく、浦和や横浜Mとともに検討する中で、そういう部分で決めたようだ。

 ――18歳で欧州に戻る契約はあったか

 福井氏:約束というか希望があった。そこで年2回、冬休みと春休みの時期にバルセロナの練習に参加した。夏は公式戦もあって行けないが、バルサユースのコーチが遠征で日本に来たときに建英の試合などを視察し、年3回チェックする態勢だった。その都度「クリアしなさい」という課題があった。

 ――他の選手にはない久保の才能とは何か

 福井氏:一番のストロングポイントはサッカーIQが高いこと。たとえば“このシチュエーションならドリブルで仕掛けてPKをもらう”とか、どうやったら点を取れるかを常に考え、状況に応じて求められるサッカーを変えていける。

 ――それはスペインでも通用するのか

 福井氏:サッカーIQの高さに加えて技術的な部分の武器もある。唯一の不安は体格的なところ。トップレベルに行くとひと際小さい。その体をどうつくり上げていくのかが気になる。ただ、彼は頭がいいので、相手との距離感を保ってプレーできるし、コンタクトしても負けない体づくりはずっとやっている。だけど実際に平均身長180センチを超える選手たちに、ガツガツやられたらどうなんだろう…。

 ――どう対応するか

 福井氏:(久保は173センチと)身長が低いといっても(170センチのアルゼンチン代表FWリオネル)メッシ(32=バルセロナ)や(175センチのベルギー代表FWエデン)アザール(28=レアル・マドリード)とは民族的な体格の充実度が違う。胸幅、腕周りの厚みとか。別のやり方で補うとすれば体幹になる。ヒントになるのは(170センチの)長友(佑都=32、ガラタサライ)だろう。

 ――久保の適正ポジションをどうみるか

 福井氏:どこで使うのかは興味がある。ボールの状況によっては中に入るし、外もある。ただ決定的にスピードが武器の選手ではない。だから周りとどうからんでいくか。ボールを持って運ぶスピードやシンキングスピードは速い。そういう部分も含めて総合的なスピードは(通用するための)十分なものを持っているのではないか。

 ――FC東京出身ではMF中島翔哉(25=ポルト)とFW武藤嘉紀(27=ニューカッスル)も欧州でプレーしている。2人との違いは

 福井氏:建英と翔哉の共通項は“サッカー小僧”なところ。対照的なのは対人関係かな。「大人」の建英と「少年」の翔哉。たとえば、建英はカメラを嫌わないけど翔哉はカメラから逃げ回る(笑い)。2人は(言葉の)表現の仕方も異なる。武藤は建英寄りかな。頭のいい子で、母親からいろいろな教育をされてきていてね。背負うものに胸を張ってぶつかっていく勇気を前面に出すのは、とても共通している。

 ――活躍への期待は

 福井氏:世界は基本的に速くて、うまくて、デカい。その中で輝ける選手になってほしい願望がある半面、フィジカルの側面をどうするかだね。

最終更新:9/10(火) 16:49
東スポWeb

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