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「いつまで…」停電や断水、熱中症も 市民受難 千葉・台風15号被害

9/10(火) 21:44配信

毎日新聞

 台風15号で大きな被害を受けた千葉県内では10日も停電や断水が続いた。停電は全54市町村のうち西部を除く43市町村に及んでいる。県内の複数地点で最高気温が35度を超え、市民生活に大きな影響を与えている。【金沢衛、橋本利昭、上遠野健一、町田徳丈】

【停電で暗闇に覆われた千葉県市原市の住宅街】

 気象庁は、11日の同県内の最高気温を31~33度と予想している。

 県によると、熱中症の疑いのある搬送者は、今月に入り9日まで1日平均約15人だったが、10日は死者2人を含む50人に上った。停電エリアに入る南房総市に住む女性(93)は午後3時ごろ、自宅の布団の上にあおむけとなり意識不明の状態で家族に発見され、約1時間半後に死亡が確認された。同じく停電エリアの市原市の男性(65)は午後5時半ごろ、自宅で意識不明の状態で倒れているところを帰宅した妻に発見され、約2時間後に死亡が確認された。

 県は、熱中症対策を呼びかけるよう全市町村に注意喚起。茂原市や東金市は電気が通っている施設に避難所を開設している。

 木更津市の災害拠点病院「君津中央病院」は10日、君津市内の総合病院から入院患者99人を受け入れた。自家発電装置の電源が切れたという。さらに中央病院で熱中症を訴えた8人が陸上自衛隊木更津駐屯地(木更津市)から空自の大型輸送ヘリコプターで海上自衛隊下総航空基地(柏市)まで運ばれ、自衛隊の車両で医療機関まで送り届けられた。

 約6800戸が停電した東金市では、市役所で午前8時に給水を開始すると告知したところ、約2時間前からポリタンクを手にした市民が並び始め、1000人以上が列をつくった。列の長さに驚いて断念した共に74歳の夫婦は「風呂にも入れない」とうなだれた。9日も2時間半並んだという小野鈴子さん(71)は家族3人分6リットルの飲料水を手に「断水がいつまで続くのか、見通しの説明が全くない。復旧がどこまで進んでいるのか、いま何の作業をしているのかを知らせてくれたら」と注文を付けた。約1万戸が停電した横芝光町の町役場では、パート従業員の女性(61)が「給水に訪れるのは9日夜から3回目。携帯ラジオで情報を得ているが、都市部や被害が大きかった地域のことばかり。ここの情報も発信してほしい」と訴えた。

 停電などによる影響で10日も県内の公立小中高など483校が休校した。千葉市立星久喜小は停電と断水で休校を余儀なくされた。被災直後は校舎が浸水し、校庭の木が倒れてフェンスの一部が損壊し、保護者から学校再開を心配する問い合わせも相次いでいるという。福村圭子教頭は「明日以降も復旧のめどは立っていない。いつまでこの状況が続くのか心配だ」と表情を曇らせた。

 給水支援は陸上自衛隊第1空挺(くうてい)団(船橋市)など約120人が給水用のトレーラー(1トン)を27両使って市原市や東金市など計10市町で住民向けに実施。東金市の東千葉メディカルセンターでは、航空自衛隊第1高射隊(船橋市)などの約30人が、給水タンク車(5トン)7両で給水した。

最終更新:9/10(火) 23:58
毎日新聞

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