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【オーナー直撃】ディアドラの森田和豊オーナー代理、お金より夢「得られるもの大きい。人脈も広がる」

9/10(火) 17:22配信

サンケイスポーツ

 「オーナー直撃」の第2回は、今週末の愛チャンピオンS(14日午後4時15分=日本時間15日午前0時15分発走、レパーズタウン、GI、芝2000メートル)で海外GI連勝を狙うディアドラ(栗・橋田、牝5)の森田和豊オーナー代理=森田屋食品株式会社取締役=を直撃した。森田藤治(とうじ)オーナーの孫で、海外GIを初制覇したナッソーSを現地で観戦。海外に腰を据えて挑戦を続ける信念、世界へ広がる夢の“続き”について聞いた。 (取材・構成=渡部陽之助)

 --ナッソーSで海外GI初制覇(注1)

 「現地のスタンドの関係者席で見ていましたが、位置的にゴール前しか見えなかったんです。だから“来てるのかな?”と。勝つとまでは思っていなかったので、驚きました。改めて映像を見て興奮しましたね」

 --愛チャンピオンSでGI連勝を狙う

 「プリンスオブウェールズS(注2)と似たメンバーになると思います。あのときは馬場が悪くて消化不良でしたから。馬場が良ければどれだけやれるかのかな、という感じ。どこまで直線で脚が通用するか。もちろん現地で見届けます」

 --引き続きマーフィー騎手で臨む

 「前走は、前日に外した仮柵の所を通って(伸びて)きました。グッドウッド競馬場をよく知るジョッキーということで依頼しましたし、そのあたり(の好判断)も大きかったと思います」

 --海外で連続出走。費用がかさむのでは

 「採算は特に考えていないんです。今年、香港(クイーンエリザベスIIC6着)へ行ったときにアスコットの関係者が来ていて『ぜひハービンジャーの子どもをイギリスで見たい』と言われました。王室主催で伝統のあるレースですし、お誘い頂けるのは光栄。『じゃあ、行きましょう』と。最初から(プリンスオブウェールズSに)行く計画ではなかったんです」

 --英ニューマーケットに腰を据えて調整

 「携わっている込山さん(調教助手)、先生(橋田調教師)の息子の宜長さん(調教助手)、娘の聖子さんのおかげ。感謝の気持ちしかありません。聖子さんは語学も堪能ですし、英国の競馬関係者とコンタクトを取れる人が代理人でなく、身内にいるのは大きい。馬の写真なんかも送ってもらっています」

 --馬名の由来は『ケルト神話(アイルランドなどに居住するケルト民族の伝承)の女性名』

 「その関係の本を読んでいて、つけました。去年(アイルランドトロフィー)府中牝馬Sを勝ったときにアイルランド大使が『ディアドラという名前の身内がいるので、単勝をたくさん買いました』と言っていました。『ぜひアイルランドに来て』とも。社交辞令だと思ってましたが、本当に走ることになるとは…。縁がありましたね」

 --次の展望は

 「まずはレースを終えてから。90日間の検疫もありますし、中途半端に日本に戻ってくるより、次も海外のレースになるんじゃないですか」

 --凱旋門賞は

 「マーフィー騎手が『今年のロンシャンは馬場が悪い』と言っていました。追加登録料(注3)もあるし、優先度は低いですね。来年(の挑戦)は選択肢としてあると思います」

 --改めて、海外挑戦の意義とは

 「行くことによって得られるものは大きい。それは単に賞金(が高い)とかではないです。人脈も広がるし、マイナスになることはないですね」

 【注1】 英国の牝馬GI・ナッソーS(8月1日、グッドウッド、芝1980メートル)で後方のイン追走からマーフィー騎手が直線で最内を突いて差し切り、海外GI初V。日本調教馬2度目の英GI制覇となった。

 【注2】 英国王室主催のロイヤルアスコット開催で、プリンスオブウェールズS(6月19日、アスコット、GI、芝1990メートル)に武豊騎手とのコンビで出走。大雨で稍重馬場のなか、3~4番手で進めたが伸びを欠き、6着。1着はクリスタルオーシャン、2着はマジカル(ともに今回のレースに登録)だった。

 【注3】 凱旋門賞の追加登録は10月2日が締め切りで、追加登録料は12万ユーロ(約1416万円)。

★国内で馬券発売

 愛チャンピオンSは国内で馬券発売が行われる。対象はインターネット投票(即PAT会員、A-PAT会員)とUMACA投票(JRA10競馬場とウインズ)で、発売時間などはJRAホームページを参照。

★繁殖に…想定外の大活躍

 森田藤治オーナーは地方、中央で馬主歴は40年超。“トーコー”の冠名などで知られ、過去には1997年のラジオたんぱ杯3歳S3着のモーリサバイバル、98年新潟記念3着のファーストソニアなどを所有した。近年もセレクトセールで数千万円で購入した馬を賞金の安い地方で積極的に走らせているが、「昔から地方で走らせていましたからね。単にセールでの馬の価格が上がっただけです」という和豊さんに、採算にこだわる様子はない。

 ディアドラも「繁殖にするために」2015年のセレクトセール1歳で2100万円で購入。母系の良血ぶりは魅力も、馬体が小さかっただけに「1つ2つ、勝ってくれればいいかなと…。いい意味で期待を裏切ってくれました」。GI2勝を含む重賞5勝の孝行ぶりに、笑みを浮かべた。

■森田 和豊(もりた・かずとよ)

 1973(昭和48)年6月11日生まれ、46歳。大阪府出身。森田屋食品株式会社取締役。ディアドラの森田藤治オーナーの孫で、オーナー代理。趣味は国内外問わず、訪れたことのない場所に行くこと。

最終更新:9/10(火) 17:22
サンケイスポーツ

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