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野菜加工業界は時代のニーズに合わせ成長続く

9/10(火) 20:01配信

日本食糧新聞

カット野菜などの野菜加工業界は、時短や簡便調理などのトレンドに加え、健康志向の高まりから好調な推移を続けている。サラダなどに用いられるカット野菜は惣菜のサラダ売場で一定の売場を確保し、炒め物や鍋調理用のカット野菜も市場で着実に地位を築いている。

高機能や簡便性を訴求

また、最近はニンニクやショウガなどで、生鮮からチューブタイプへの移行が続いている。エスビー食品に続き、ハウス食品もチューブタイプで大容量タイプを発売。生鮮の代替需要として今後も成長が見込まれる。野菜や野菜加工業界はその新鮮さや健康イメージに加え、簡便性を訴求したさまざまな商品が市場をにぎわせていることから、今後も大きな成長が見込まれる。

野菜加工業界は、大手メーカーが生鮮野菜の生産に参入するとともに、これまでの卸業者も生鮮野菜生産やカット野菜製造に取り組むなど、これまでの業態を超えた動きが広がっている。特に生産面では、山芋や本わさびなど一部の生鮮野菜で生産農家減少による生産量減に歯止めをかけるべく、各メーカーの参入が続いている。

メーカーの生鮮野菜生産参入には、安定した生産体制の構築など短期的には結果を出しにくい。しかしながら、将来的な安定供給体制を構築していくためには生産への参入は一部生鮮野菜では不可欠な状況となりつつある。

家庭用のカット野菜の販売状況をKSP-POSデータで見ると、昨年8月から今年7月までの1年間でベスト10をみると、1位はサラダクラブの「ミックスサラダ 100g」となり以下、4位までと6、7位そして9、10位とサラダクラブの製品が上位を占めている。5位にはミスズライフの「カットぶなしめじ 100g」、8位にホクトの「カットブナシメジ 100g」がランクインしている。

ベスト50のうち、金額増減率で前年を上回ったのは合計20品となった。このうち、2桁以上の伸びを示したのは14品、倍以上の伸びを示したのは5品となった。伸びが目立った商品を見ると「ミックスサラダ」や「緑黄色野菜」といった表現の商品が多い。

サラダクラブの「サラダ白書2019」によるとカット野菜は野菜不足に利用したい商品として、野菜ジュースと同様に高い水準にある。特にサラダ用のカット野菜は20~30代の女性から高い支持を得ている。また「水洗い不要」が2016年以降、継続して増加している。

一方で「鮮度を保つため、保存料などの添加物を使用」や「栄養成分が損なわれている」という認識は年々減少傾向にある。これまでカット野菜は、その保存や栄養などの観点から敬遠する消費者が少なからず存在した。しかし、現在はメーカーのたゆみない品質向上への努力や消費者の時短調理志向などによりこのようなイメージは徐々に解消されつつあるといえそうだ。

カット野菜は近年、その簡便性や品質向上で市場での存在感を増している。各メーカーの努力で、主力生鮮野菜のカット品から生鮮ハーブやより機能性を追求したケールなどの投入が相次いでいる。さらに、「水洗い不要」商品が増えつつあり、消費者のニーズに合致した商品展開は加速度を増している。今後も野菜・野菜加工の分野では、安定した成長が期待できる。

※日本食糧新聞の2019年9月9日号の「野菜・野菜加工特集」から一部抜粋しました。

日本食糧新聞社

最終更新:9/10(火) 20:01
日本食糧新聞

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