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フォルクスワーゲンのブランドイメージを一新 フランクフルト・モーターショーで発表

9/10(火) 11:40配信

AUTOCAR JAPAN

ブランドロゴを中心にイメージを一新

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

ディーゼルエンジンの排気ガス不整問題、ディーゼルゲートの長引く影響から脱却を図るべく、フォルクスワーゲンはフランクフルト・モーターショーで新しいブランド・アイデンティティの発表を行った。

【写真】VWの新ブランド展開 (44枚)

2015年10月に発覚したディーゼルエンジンの排気ガス検査に対する不正行為は、経営上層部の関与が明るみとなり、フォルクスワーゲンは電気自動車への多額の投資へと舵を切ることとなった。そこから生まれたID.3は、フォルクスワーゲン・グループが開発したEV専用「MEB」プラットフォームを用いた、初めてのクルマとなる。

新しいフォルクスワーゲンのロゴは、デジタル表示にも適した細い線を使用した滑らかな2次元的グラフィックデザインへと改められた。丸で囲われたVWの文字をベースにしたデザインには変わらないが、よく見るとWの文字が外を囲む円に接しなくなっている。また将来的にGTIで用いる赤色など、より柔軟なカラースキームも発表された。

ブランドを表現する新しい女性の「声」も設定し、TVCFなどで用いるサウンドロゴも新しく設定し直したという。ロゴの変更と同時に、ブランド・フォント(文字の字体)も新しいものを導入する。

この一連のブランド・イメージの刷新を手掛けたのは、デザインチーフを務めるクラウス・ビショフ。今後数年間を掛けて、工場やディラーへと展開されていくことになる。フォルクスワーゲンによれば、154カ国で展開する1万を超えるディーラーの、約7万点のロゴを交換する予定だという。

トランスフォーム2025+

「新しいフォルクスワーゲン」と題されたデザイン展開は、単なるロゴのリニューアルではない。最高執行責任者を務めるラルフ・ブランドシュテッターは「重要な瞬間だ」と、この発表の大きさを、ニューモデルの発表と同じくらい重要なことだと強調する。

セールス部門チーフのヨーガン・スタックマンは、「フォルクスワーゲンというブランドが、将来的なエミッション・ニュートラルへと改革が進んでいることを示すものです。私達の取り組む姿勢を、ブランドとして世界のひとびとへ発信できる時が来たと考えています」 と話していた。

「新しいフォルクスワーゲン」は、ディーゼルゲートによる危機に伴い、最高経営責任者がハーバート・ディエスへと交代した時に提案されたもの。フォルクスワーゲンは未来を見据え、いくつかのモデルでの収益性の低下や、欧州での二酸化炭素排出量95g/kmという規制など、北米を含む世界各国で厳しくなる環境規制への対応の必要性が示された。

その結果、いくつかのモデルを消滅させるとともに、SUVモデルレンジを拡大する「トランスフォーム2025+」プランが策定された。これには、デジタルサービスへの多額の投資や、EVを大きく牽引するMEBプラットフォームの開発の承認も含まれている。

自動車業界に限らず構造改革が進む現在、多くの自動車メーカーも同様の変革に努めている。しかし、リソースとしてはフォルクスワーゲンに並ぶメーカーはほとんどない。負のディーゼルゲートを発端として始まった変革が成功すれば、フォルクスワーゲンにとって大きな原動力となることは間違いないだろう。

AUTOCAR JAPAN

最終更新:9/10(火) 11:40
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