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オンラインの「見逃し」を恐れない。米国で広がる「デジタル・ミニマリズム」とは?

9/11(水) 6:03配信

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英国のWe Are Social社が発表した最新の調査報告「Digital in 2019」によるとインターネット・ユーザーは1秒ごとに全世界で11人増えているという。現在、世界のインターネット・ユーザーは43.9億人(前年比+9%)だ。

この世界の流れに一石を投じる新たなムーブメントが米国で起こっている。それが「デジタル・ミニマリズム」だ。きっかけとなったのが2019年2月に発売された書籍『Digital Minimalism: Choosing a Focused Life in a Noisy World』。

ニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、USAトゥデイなど大手メディアでベストセラーとして紹介されたことも影響を与えているだろう。

著者は気鋭のコンピュータ科学者であり作家としても知られる、ジョージタウン大学のキャル・ニューポート准教授。ソーシャルメディアのアカウントを持たず、ネットサーフィンにも時間をかけないという。

2016年には同氏のブログが話題となり生まれた著書『ディープ・ワーク:気が散るものだらけの世界で生産性を最大化する科学的方法』が日本でも翻訳されたので、ご存知の方もいるだろう。

「デジタル・ミニマリズム」とは?

デジタル・ミニマリズムについて語る前に「ミニマリズム」について理解しておこう。ミニマリズムとは最小限主義。1960年代に芸術分野で誕生した言葉で余計なものを削ぎ落とし、最小限まで突き詰めていくことだ。いまや生活や仕事、人生において必要なものを見極めてシンプルにする世界的なブームへと広がっている。

「スマートフォン、インターネット、何十億もの人々とつながるデジタル・プラットフォームは勝利の革新である。しかし、同時に機器の奴隷になったような気がする」と語るキャル・ニューポート准教授は、ミニマリズムを物理的な世界からデジタルの世界へ哲学として持ち込んだ。

デジタル・ミニマリズムを哲学として定義することで、どのテクノロジーやツールが最も価値をもたらし、また価値を与えないかを見極めることで、その恩恵を受けることができる。さらに積極的に低価値のデジタルノイズを取り除き、厳選した重要ツールを最適化して使用することで我々の人生は著しく改善できるというものだ。

またデジタル・ミニマリズムは、物から離れる断捨離や物を排除するデトックスとは異なる。新しい技術に対して拒絶や懐疑的になるのではなく、その価値を取り入れていくことも含まれている。ヴィジョンを持つことで持続可能なライフスタイルを形成していくのだ。

要はデジタル・ミニマリズムとはより快適で、より健康的な関係を自分らしく築くための取捨選択だと言えるだろう。

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最終更新:9/11(水) 6:03
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