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世界的なストリート人気の謎を菊地成孔が解説!

9/11(水) 7:03配信

LEON.JP

近年、ラグジュアリーブランドとストリートが急速に接近しつつある。それはなぜなのか? そもそもストリートとはどういうファッションなのか? アンダーグラウンドから先端モードの動向まで熟知する菊地成孔氏が、自らパリまで足を伸ばし取材を重ねてきた経験や豊富な資料を元に、前・後編に渡って徹底解説する。

パリモードを揺さぶり続けるストリート

デムナ・ヴァザリア率いるバレンシアガが起爆剤となり、現在のパリモードにはストリートのエッセンスが不可欠になっている。

さらに、ルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターにOFF-WHITEのヴァージル ・アブローが就任し、ファーストコレクションが成功を収めた。

ストリートスタイルを得意とするデザイナーが歴史あるメゾンを大躍進させたことはまだしも、ストリート出身の黒人デザイナーがメゾンの未来を担うことになろうとは、誰が予想し得たであろうか。

「僕に言わせれば、少しも驚くことではありません。むしろ当然の帰結であり、余韻ですらあると言ってもいいのです。このビッグバンをもたらしたのは、カニエ・ウェストです。彼がパリコレに頻繁に出入りしていることが報じられたのが、7~8年前のこと。

当時のゴシップ誌には“付き合っていたモデルにフラれたカニエが、パリコレまで来てストーキングしている”なんて書かれていましたが(笑)、もちろんそんな訳ではありません。ラッパー(を含めた黒人音楽家)の服装は、ラグジュアリーブランドと手を組んでいかないとその先がないと彼は予見していて、自らアプローチしたという訳です」(菊池氏・以下同)

ストリートスタイルの萌芽は17世紀にあり

菊地氏は、『ザ・ストリートスタイル』を本棚から取り出し、ページをめくりながら解説を続ける。そこには過去300年以上に渡るファッションの推移と、そこから生まれたストリートスタイルの変遷が、豊富なイラストと文章によって構成されている。

「ストリートファッションをどのようなタイムスパンで捉えるかで、どこから話せばいいのかが変わりますが、その起源は17世紀まで遡ることになります。階級社会では、ラグジュアリーなものとストリートなものがはっきりと分かれていました。

王族の着ていた仕立服と市井の人々が着ていた粗末な服とはまるで違う。そして、後宮の人が不要になって捨てた服を拾ったり、古着屋で買ったりした街の人々が自分たちのボロ服と一緒くたにして着る、これがストリートスタイルの始まりと言っていいでしょう」

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最終更新:9/11(水) 7:03
LEON.JP

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