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HPVワクチン接種後の痛みとは? 原因がなくても人は痛みを感じる生き物

9/11(水) 11:03配信

BuzzFeed Japan

子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を防ぐHPVワクチン。

効果や安全性が国内外で明らかになっており、公費でうてる定期接種にもかかわらずうつのにためらう女子が多いのは、接種後に体調不良を訴える声が相次いだからです。

名古屋市の7万人を対象とした調査「名古屋スタディ」や、厚労省の研究班の調査で、ワクチンをうっていない女子にも同じような症状が現れることがわかっており、ワクチンの成分と症状は無関係だろうということが国内外の調査で明らかにされています。

では、この症状はいったいどういうもので、どうしたら治るのでしょうか。

慢性の痛みが専門で、HPVワクチン接種後の体調不良の治療にもあたってきた大阪行岡医療大学特別教授、三木健司さんが日本産科婦人科学会の勉強会で話した講演詳報を2回に分けてお届けします。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】

「行動医学」の考え方で痛みを捉える

私自身は整形外科医で、慢性の痛みを訴える患者さんや、痛みなどで学校に行けない子供がどういう原因で行けないのか、どういう風にすれば学校に行けるようになるのかということを考えて診療をしています。

その時に、どんな考え方で痛みを捉えるかなのですが、アメリカに留学していた時に出会った「行動医学」や「行動科学」という考え方があります。今まで日本ではこの学問は、私たちも含めて医者は習っていません。

今年の医学部の1年生は少し習っている大学もあるぐらいですが、2023年までに日本の医学部でも行動医学は必修になります。すべてのお医者さんは外科医も含めて、心理学的な要素、精神医学的な要素も習ってからお医者さんになるということになります。

原因がなくても痛みがある時はある

まず、痛みの定義を考えてみましょう。

痛みの他にも痺れや力が入らないなど様々な症状がありますが、これらは基本的に自覚症状です。例えば、頭が痛いと言っても、頭の中にどこかおかしくなっている部分がなくても痛い場合もあります。

「患者の情動や体験こそが痛みである」というのが痛みの国際的な定義です。

日本の場合は、痛いと言ったら何か原因があるはずだと探そうとしますが、痛みに原因がない時もありますよと国際学会では言っています。

定義以外にも注釈があって、実は原因がはっきりしなくても痛みはありますよ、患者さんが自分の体験を痛いと思ったら、痛みなのだということが言われています。痛みはいつも心理学的な状態であるということが国際的に定義されているわけです。

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最終更新:9/11(水) 11:03
BuzzFeed Japan

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