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なぜ?商業施設に「屋上神社」 歴史を調べてみると…

9/11(水) 10:44配信

西日本新聞

 福岡市・天神の百貨店「岩田屋本店」の屋上に赤い鳥居が見える-。市内の読者からこんな声が寄せられた。全国で公開中のアニメ映画「天気の子」(新海誠監督)でも廃ビル上の鳥居が描かれ、話題を集めている「屋上神社」。調べてみると、決して珍しいものではないというが…。 (横田理美)

【写真】福岡三越屋上にある三囲神社

 鳥居があるのは岩田屋本店の本館屋上。路上から見上げてもその姿は拝めない。斜め向かいの商業ビル上階のカフェに入り、ようやく窓越しに朱色の鳥居を確認することができた。

 「商売の神様『お稲荷さん』の総本山である、京都の伏見稲荷大社から分霊した神社です」と話すのは、岩田屋三越の担当者。1936年の岩田屋旧本館(現在の福岡パルコ)開業時に屋上に分社を設けた。一方、旧岩田屋Z-SIDE(現在の本館)屋上にも同じく伏見稲荷からの分社があったが、2004年に旧本館を移転する際、神様を移し合わせたという。

「三越にも神社があるんですよ」

 岩田屋の神社の撮影はかなわなかったが、「三越にも神社があるんですよ」と、担当者が近くの福岡三越の屋上へ案内してくれた。鳥居と社があり、看板に「三圍(みめぐり)(囲)神社」とある。「井」の字が囗(くにがまえ)で囲まれていることなどから、創業した三井家の守り神として全国の三越に祭られているという。岩田屋、三越ともに役員が月に1度の参拝を欠かさない。

 市内の複数の商業施設関係者によると、屋上の神社は「実はよくあること」だとか。都市開発に伴い、神社があった場所に商業施設が造られた際、建物の上に「遷座」したとの説も聞かれる。ただ天神の百貨店では、神社がある場所は一般客の立ち入りが制限され、なかなかお目にかかれないのが現実のようだ。

買い物客が参拝できる屋上神社も

 一方、買い物客が参拝できる屋上神社もある。福岡市博多区の駅ビル「JR博多シティ」の「鉄道神社」。SL形のミニトレインが走る屋上で、四つの鳥居をくぐってお参りする。祭神は航海の御利益があるとされる同区の住吉神社から分霊。「旅の神様」とあってスーツケースを引いた観光客の姿も見える。両親と旅行するために帰省したという神戸市の会社員山本紘大さん(34)は「安全で楽しい旅になるようお祈りした。天に近くて御利益がありそう」と話していた。

 都心部ならではの屋上神社。皆さんも探してみてはいかが?

西日本新聞社

最終更新:9/11(水) 10:44
西日本新聞

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