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「結論決まっているのでは」市長発言に不信感…自殺の非常勤職員遺族、公務災害請求に至らず 北九州市

9/11(水) 12:11配信

西日本新聞

 北九州市の非常勤職員だった森下佳奈さん=当時(27)=の自殺を巡り、市が非常勤の公務災害の条例施行規則を2月に再改正し、過去の分も含めて認定請求が可能となった後も、森下さんの両親が請求していないことが分かった。3月の記者会見における北橋健治市長の「認定する根拠には至っていないのかなと、(担当から説明を受けた)当時感じた」との発言に対して、両親が「(請求却下の)結論が決まっているのではないか」との不信感を抱いているためという。

 森下さんは2015年に自殺。両親は17年、原因は上司のパワハラだったのに非常勤を理由に認定請求が認められなかったとして提訴。母の眞由美さんが総務相にも手紙で訴えるなどし、非常勤職員や遺族も請求できる制度に改めるよう総務省が自治体に通知した。

 同市も18年10月に規則を改正したが、施行前の災害は対象外。その後、過去分を認めていない自治体は少ないなどとして再改正し、森下さんの遺族もようやく請求できるようになった。

 非常勤の公務災害の認定は、学識経験者による「認定委員会」の意見を聞き、首長が最終決定する仕組みだ。眞由美さんは「再改正されたときは喜んだが、市長の発言を受けて請求には至っていない」と話す。市給与課は「遺族には条例の変更について説明してきている」としている。

 一方、市条例は違法だとして市に160万円の損害賠償を求めて17年に提訴した訴訟は、福岡地裁が請求を棄却する判決を出し、両親は4月末、福岡高裁に控訴している。 (竹次稔)

西日本新聞社

最終更新:9/11(水) 12:11
西日本新聞

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