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FATF「トラベル・ルール」対応で新サービス:Netki、マネーロンダリングやテロ資金供与対策に追われる仮想通貨企業を顧客に

9/11(水) 11:00配信

CoinDesk Japan

マネーロンダリング対策としての新しい厳格な国際基準を、仮想通貨関連企業が満たすのに役立てようとNetkiは、自社のデジタル・アイデンディティ・サービスをアップグレードした。

2019年9月9日(現地時間)に発表されたトランザクトID(TransactID)へのアップグレードでは、次の2つの新しい機能が追加される。ユーザーのアイデンティティの証明書を、個人を特定できる情報(PII)として細かく分割する能力。そして資金の送受信者が互いのPIIを要求できる機能だ。

「これまでは、双方が自らの全情報を互いに共有するような、一つの巨大で分割できない処理だったのですが」と、NetkiのCEO、ジャスティン・ニュートン(Justin Newton)氏はCoinDeskに語った。「それがいまやプロトコルによって、双方がアイデンティティ情報の個別パーツを互いにリクエストやシェアすることのできる更なる対話の余地があります」

今回の変更は、マネーロンダリングやテロ資金供与対策を主導する政府間会合の金融活動作業部会(FATF)が6月に発表した勧告への対応である。勧告では、法執行機関が追跡する情報を手にすることができるように、企業間で資金を移動させる場合にはお互いの顧客の情報を渡すように、仮想通貨取引所を含む「暗号資産サービス提供業者(VASP)」に要求するものであった。

FATFの基準に拘束力はないが、37の加盟国は規制や立法を通じて実行することが期待されており、FATFは実行までに12カ月の猶予を与えている。

実際に、FATFのガイダンスが発せられる前から、米財務省金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は、他の金融機関に長年適用されてきたのと同様に「トラベル・ルール」が仮想通貨取引所にもすでに適用されていると述べている。

元々トランザクトIDは、主に米国を想定して設計されていたが、FATFがトラベル・ルールを仮想通貨にも適用したため、Netkiは国ごとにガイダンスの解釈が違っても対応できるよう、同製品をカスタム可能にした。

例えば、スイスの規制当局であるスイス連邦金融市場監督機構(FINMA)は8月、このFATFによる要件を、規制下にある取引所と規制を受けていない個人ウォレット間の取引にも適用したが、他国においては取引所間の送金のみに適用されることを鑑みれば、さらに一歩踏み込んだ措置といえよう。

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最終更新:10/7(月) 12:26
CoinDesk Japan

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