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<佐賀豪雨>浸水被害、資金繰り…「心折れそう」 繁華街打撃、尾引く 佐賀市の愛敬通り

9/11(水) 9:54配信

佐賀新聞

 8月28日の記録的な大雨は佐賀市の繁華街「愛敬通り」にも深刻な浸水被害をもたらした。通り沿いの飲食店には「被害が大きくしばらく休みます」「復旧作業中」という張り紙が数多く見られる。10日になっても代わりの冷蔵庫が届かず、再開できない店もある。

 「江北や大町ばかりが報じられるけれど、うちの前も川のようになった」。創作居酒屋カミーノの店主、西村祐二郎さん(38)はこう振り返る。調理場の冷蔵庫や製氷機、食洗機が水に漬かって故障し、買い換えを余儀なくされた。その冷蔵庫が届くのに時間がかかり、営業再開は20日を目指す。「多くの食材や酒も廃棄せざるを得なかった。休業が長いから、つなぎ融資を受けた」と明かす。

 中田日出海さん(75)の中華料理店・新生飯店も屋内浸水でエアコンが壊れた。「わずか30分で床上に浸水した。こんなに早いのは記憶にない」。代わりのエアコンを設置し、営業を再開できたのは今月9日だった。「50年間働いてきて、12日間も休んだのは初めて。心臓手術をしたときでさえ、2日で復帰したのに」とこぼした。

 市によると、満潮に向かう時間帯に記録的な大雨が降ったため、有明海に注ぐ主要河川の水位が高くなり、松原川や十間堀川、クリークなどが流れなくなり、内水氾濫が起きたという。市内の浸水区域は2千ヘクタールを超えたとみている。

 2日に営業を再開した焼き鳥店「だいやす」の大安健太朗さん(42)は「2年前に50センチの盛り土をして全面改装をしたのに、調理場が浸水した。想定を超える雨量だった」と自然の猛威に驚く。

 先行きが見通せない店もある。日本酒バー「傳庵(でんあん)」の渡辺岳夫さん(44)は2006年の開店以来、何度も水害を乗り越えてきたが、今回は床上浸水で冷蔵庫2台が壊れた。「資金的に厳しく、心が折れかけている。ただ、店を気に入ってくれているお客さんのことを思うと…」と話す。「閉店」「再開」「移転」のどれを選ぶか迷っており、当面は後片付けをしながら、運営費や生活費を捻出するためにアルバイトをするしかないと考えている。

最終更新:9/11(水) 13:15
佐賀新聞

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