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『日本沈没』『復活の日』を手がけたSF作家・小松左京とは何者か。展覧会「小松左京展―D計画―」が世田谷文学館で開催

9/12(木) 10:22配信

美術手帖

「宇宙にとって知性とは何なのか。そしてその知性が虜になる「文学」とは何なのか。やはりこう言っておこう。SFとは文学の中の文学である。そして、SFとは希望である――と」。自著『SF魂』のなかでこう語るのは、小説家・小松左京(1931~2011)だ。


 小松は京都大学でイタリア文学を学び、在学中から文学活動を開始。後に芥川賞を受賞する高橋和巳と出会い、親交を深める。卒業後は経済誌の記者や放送作家などを経て、1959年に創刊された雑誌『SFマガジン』で世界のSF作品と出会い、62年に同誌でデビュー。その後は『復活の日』(1964)、『日本沈没』(1973)、『首都消失』(1985)など、壮大なスケールの作品を相次いで手がけた。

 そんな小松の活動を、貴重な資料でたどる展覧会「小松左京展―D計画―」が、世田谷文学館
で開催される。会期は10月12日~12月22日。展覧会タイトルの「D計画」とは『日本沈没』の作中で遂行されるプロジェクト名で、「D」はDisaster=災害を意味する。


 メインとなるのは、2回にわたる映画化やテレビドラマ化もなされた小松の代表作『日本沈没』の再読。タイトルからすでにその結末が示される同作だが、そこには精緻なシミュレーションや様々な立場の登場人物による人間模様、そして心情の吐露など、濃密な時間と空間が凝縮されている。本展では改めて同作を読み込み、その魅力に迫る。


 また小松は1970年の大阪万博で、テーマ館のサブ・プロデューサーを務めた経験を持つ(チーフ・プロデューサーは岡本太郎)。本展では当時30代の小松が、執筆活動やラジオ番組のレギュラーと並行してどのようにこのプロジェクトに挑んだのかを、初公開の資料も交えて紹介する。


 人類と宇宙の関係性を追求し、災害や戦争など大きな災いへの危惧を訴え続けた小松。本展はまさに未来のための「D計画」としての小松文学の全貌を知る、絶好の機会となるだろう。

最終更新:9/12(木) 10:22
美術手帖

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