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プルトニウムを大量にため込みながら世界に非核化を訴える日本

9/12(木) 11:43配信

GLOBE+

日本は原発から出る使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出し、再び燃料にする核燃料サイクルを推進している。ただ、プルトニウムは核兵器の材料に使われるため、再処理に批判的な意見も少なくない。核兵器廃絶と同時に「脱原発」の立場をとる国際交流NGO「ピースボート」の川崎哲(あきら)共同代表(50)に、日本が大量に保有するプルトニウムの問題点を聞いた。(聞き手・構成=渡辺志帆)

【写真】本物のプルトニウムも使われる、核密輸を防ぐ訓練

――川崎さんは、2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」の活動で知られています。ICANも「脱原発」の立場なのでしょうか。

ICANは世界の500以上の団体が加盟し、原発に対する意見も様々だ。そのためICANは原発について賛否の立場を取っていない。ただ、ウラン採掘への反対運動から反核運動に発展したオーストラリアの団体は、核兵器も原発も、両方だめという立場。英国も、伝統的に反原発と反核運動の親和性が高い。

私は「脱原発」を、ピースボートと個人の立場で訴えている。

――なぜ川崎さんは原発に反対なのですか。

原発の燃料に使うプルトニウムや濃縮ウランは「核兵器の材料」にもなる。つまり原爆につながる問題ということだ。

ピースボートの活動で、私たちは被爆者の方々と世界を回ってきた。被爆者の中でも、ずっと原発に賛成だった人や、原子力産業で働いてきた人が多くいた。その中で3.11(東日本大震災と東京電力福島第一原発事故)が起きた。その後は、被爆者が原爆の証言をすると、原発についても尋ねられる。「日本は原爆で苦労したのに、なぜ原発をつくったの」と。大きな問いかけになっている。

――日本が再処理したプルトニウムを国内外に約46トンを保有していることが問題になっています。

日本だけが特別にプルトニウムをため込んでいる。他にプルトニウムを大量に保有している国は核保有国。それも褒められたことではないが、一応は理解できる。核兵器の材料なんだから。でも核兵器を持っていないし、「造らない」と言っているにもかかわらず、なぜ日本はプルトニウムをため込むのか。原発で消費する見通しもないのに。合理的な説明がつかない。

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最終更新:9/12(木) 15:38
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