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文化財無断切り取り 県外重文68点も調査対象に【岩手】

9/12(木) 10:22配信

岩手日日新聞社

 県立博物館の学芸員が出土品の金属製品の一部をサンプリングのため所有者に無断で切り取っていた問題で、県教委は11日、調査対象に他道県自治体が所有する国重要文化財が含まれていたことが分かったと公表した。うち4点は無断サンプリングの可能性があるとし、県教委は資料の重要性に鑑み、他道県の重文資料全てをX線撮影するなどしてサンプリングの実態を明らかにする方針を示した。

 県教委生涯学習文化財課の佐藤公一総括課長、岩渕計文化財課長らが県庁で会見して明らかにし、陳謝した。

 調査対象となる他道県の重文は、目梨泊遺跡(北海道枝幸町)、一乗谷朝倉氏遺跡(福井県)、勝山館跡(北海道上ノ国町)、丹後平古墳群(青森県八戸市)の3道県、四つの遺跡(かっこ内は所有自治体)から出土した金属製品68点。

 県立博物館に残る2004年以降の科学分析や保存処理の受託関係書類から調査対象リストの作成を進めてきたところ、文化庁などの指摘により他道県の重文資料10点が含まれていることが判明。県教委調査チームが各所有自治体に対し照会したところ、04年以前に受託した資料を含めると計68点に上ることが分かった。

 このうち保存処理を行った目梨泊遺跡出土の蕨手刀(わらびてとう)1点、勝山館跡出土の鉄塊2点、丹後平古墳群出土の蕨手刀1点の計4点はサンプル採取は想定されておらずサンプリングの可能性がある。

 県教委は、柳之御所遺跡(平泉町)から出土した県内重文資料76点(県所有13点、町所有63点)に加え、新たに判明した他道県の重文資料についても所有者と協議を重ね、無断サンプリングがなかったかを調べる。

 県内出土の重文資料は、9月下旬から外部有識者同席の下、東北歴史博物館(宮城県多賀城市)でX線撮影を実施する方向で調整中。他道県の重文資料についても外部専門機関の協力を得て原則全点をX線撮影し、年内にも調査結果を公表する方向で調査を進める方針だ。

最終更新:9/12(木) 11:10
岩手日日新聞社

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