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遺族の経験をもとに...「被害者ノート」 息子を亡くした女性が語る困難

9/12(木) 14:50配信

MBSニュース

私たちは誰もが突然、事件に巻き込まれ被害者になる可能性があり、家族が巻き込まれる可能性もあります。それに伴って降りかかるさまざまな困りごとを乗り越える一助になるようにと、「被害者ノート」という冊子がつくられました。作成には、事件で息子を亡くした女性が関わっています。

ある日突然犯罪に巻き込まれ

被害者ノート「つむぎ」はおととし、京都府が作成しました。事件の状況やそのときの心境を整理し、書き留めておけるよう作られています。府と一緒に作成に取り組んだのが岩城順子さん(67)で、岩城さん自身、犯罪被害者の家族です。岩城さんの長男・道暁さんは1996年、見知らぬ男に頭を殴られました。男は傷害罪で略式起訴され、判決は罰金30万円。道暁さんはその後、入退院を繰り返し、3年後、22歳で亡くなりました。

“相談先さえわからない”

当時、看病の苦労や悲しみ以外にもさまざまな困難が岩城さんに立ちはだかりました。

「弁護士、警察、裁判所とか、素人には身近でない事柄が次々出てきますよね。どこに行って相談すればいいのかさえもわからない。こういうのはここで相談すればいいという“道しるべ”みたいなものがほしいなと思った。」(岩城順子さん)

こうした経験をもとに、ノートには相談窓口を一覧に記し、馴染みのない裁判の手続きも順を追って説明しています。

“何度も同じことを聞かれ辛くなる”

「警察に行ったり、行政に行ったり、裁判所に行ったり、その度にいろんなことを聞かれますよね。被害者って、何度も同じことを聞かれることで過去のことを思い出して辛くなる。」(岩城順子さん)

このノートを見せれば説明を減らすことができ、精神的な負担も少なくなるといいます。

岩城さんは当時、事件発生翌日からの出来事を大学ノートに書き残していました。

【岩城順子さんのノートより】
「3月25日 (前日に)道暁が殴られ、病院に運ばれた」
「3月28日 脳幹部に異変が見られる」

こうした記録は、後の民事裁判でも役に立ったといいます。

「始めは歩けていたのに、最後は人工呼吸器をつけて亡くなる。記録というのは大事だなと。」(岩城順子さん)

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最終更新:9/12(木) 16:24
MBSニュース

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