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佐賀は金融リテラシー低く、トラブルは上位 「学校で金融教育を」 

9/12(木) 10:30配信

佐賀新聞

 金融広報中央委員会(事務局・日本銀行)が実施した金融に関する正しい知識・判断力を測る「金融リテラシー調査2019」で、佐賀県は正誤問題の正答率が全国2番目に低かった。金融トラブルの経験者は全国2位で、10人に1人の割合に上る。佐賀は多くの調査結果が前回から悪化しており、日銀佐賀事務所は金融教育などの取り組みが重要と指摘する。

 調査は18~79歳の全国で2万5千人を対象に、2016年に続き実施した。佐賀の調査サンプル数は約150。

 金融知識・判断力に関する正誤問題で、佐賀の正答率は52・7%、全国46位と前回39位から下げた。若年層(18~29歳)が45位、中年層(30~59歳)が33位、老年層(60~79歳)が47位と、若年層と老年層の低さが目立った。

 行動、考え方等に関する特徴をみる調査では、「金融トラブル経験者」が佐賀県は10・1%(前回7・5%)で全国2位(同15位)だった。「1カ月の支出を把握している人」は67・3%(同70・2%)で45位(同39位)、「老後の生活費について資金計画を立てている人」は29・9%(同31・2%)で45位(同41位)と順位を下げた。

 「消費者ローンを利用している人」は10・7%(前回4・3%)で全国1位(同17位)、「お金を借り過ぎていると感じている人」は18・9%(同16・1%)で2位(同3位)、「金融経済情報を月に1回も見ない人」は45・9%(同42・2%)で1位(同3位)だった。

 株式購入経験者は26・4%で全国37位と前回21・7%(45位)から上昇したが、「商品性を理解せずに株式を購入した人」は38・1%で全国最多、「商品性を理解せずに外貨預金等を購入した人」も42・1%で2番目と特徴が顕著だった。「損失回避傾向が強い人」は80・5%に上り、全国7位と上位だった。

=県金融広報委員会副会長 蔵本雅史氏に聞く=

■お金の教育、学校で実践を

 金融リテラシー調査で正答率が低く、金融トラブルの経験者率が高かった佐賀県。県金融広報委員会の蔵本雅史副会長(日本銀行佐賀事務所長)に課題と対策を聞いた。

 今回の調査では、全国的に金融知識に自信過剰であればあるほど正答率が低く、正答率が低いと金融トラブルに合う割合が高いという相関関係が読み取れる。佐賀県はこの二つがどちらも良くない方の上位にある。

 金融の世界はここ数年、ものすごい勢いで変化している。今まで持っている知識だけでは対応できなくなってきている。だからお金に真摯(しんし)に向き合う姿勢を持っていないと、現実とのギャップが生じる。

 月1回以上、金融経済の情報に接する人、金融教育を受けたことがある人の割合は、佐賀県は低い。世の中の変化に真摯に向き合って知識を得ていく姿勢が必要だろう。

 金融トラブルに合う割合も全国2位と高い。おかしいと思うかどうかは、知識、判断力、つまり金融リテラシーがないと分からない。おかしいと思えば消費生活センターに電話して相談すると防げるが、そのことも十分には知られていない。特効薬はなく、金融教育に粘り強く取り組んでいくしかない。

 その金融教育をいかに普及させていくか。県金融広報委員会では小中高校や地域の公民館などで講演し、アプローチしている。調査で金融教育を受けた経験がある人の割合は、佐賀県は39位とかなり低かった。経験の有無で正答率は大きく違っている。学校で金融教育を受けるのが一番効果的であり、力を入れていきたい。

 一人でも多くの人に金融教育に関わってもらうことが重要だ。最新の情報を常に関心を持って、セミナーなどの講座に参加し、体系的な知識を身に付けてもらえればと思う。

最終更新:9/12(木) 10:36
佐賀新聞

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