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茶室ど真ん中にカモシカの剝製、床の間に昆布の掛け軸 京町家で不思議な企画展

9/12(木) 11:30配信

まいどなニュース

 築約150年の町家に足を踏み入れると、茶室のど真ん中にニホンカモシカの剝製がどーんと置かれ、掛け軸を飾る床の間には長さ1メートル以上の昆布がだらり-。一見すると戸惑う不思議な展示が、京都市で開かれている。ぶっ飛んだ取り合わせにも、ちゃんとした意図が隠されているらしい。企画の狙いを探った。

【写真】コンブの掛け軸…シュールすぎます

 中京区油小路通四条上ルの「西村家住宅 花洛庵」。邸内所狭しと、動植物の剝製や標本、鉱物など約200点が置かれている。国内の11の国公立博物館が連携し、開催している「日本文化を育んだ自然」という企画展の一環だ。

 同展は、2016年に西村家住宅で開催されたのを皮切りに、兵庫県伊丹市の酒蔵や京都市下京区の寺院など、歴史や文化が息づく場所で催されてきた。その狙いについて、兵庫県立人と自然の博物館の主任研究員三橋弘宗さん(48)は、日本画の岩絵の具などを例にとりながら「文化の背景には必ず自然がある。文化的な場所で、自然が欠かせないものであると体感してもらうため」と語る。

 今回のテーマは「JAPAN COLOR」。日本文化で伝統的に使われてきた色彩が、どのような動植物や鉱物によって生み出されてきたかを紹介する。

 茶室にニホンカモシカを置いたのは、日本の土から作られる土壁の色と、土の色に同化しやすい体色のカモシカを見比べてもらう狙い。昆布の展示方法は、その長さを日本の伝統的な掛け軸の様式で伝える意図だという。ほかにも、日本画とともに、ウサギやタヌキなど動物の毛でできた絵筆を展示する一画もある。

 三橋さんは「日本文化が好きな人には日本の自然に興味を持ってもらいたいし、自然が好きな人には展示を機に文化への関心を高めてもらいたい」と話す。9月16日まで、入場料500円。

(まいどなニュース/京都新聞 浅井佳穂)

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最終更新:9/12(木) 22:09
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