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「落日燃ゆ」城山三郎 皇国少年がみた理想の指導者 【あの名作その時代シリーズ】

9/13(金) 12:30配信 有料

西日本新聞

時代の波に翻弄された広田弘毅。暗く沈む波打ち際で静かに風車が揺れていた

 「あの名作その時代」は、九州を舞台とした作品、または九州人が書いた著作で、次代に残すべき100冊を選び、著者像や時代背景、今日的な意味を考えながら紹介するシリーズです。西日本新聞で「九州の100冊」(2006~08年)として連載したもので、この記事は07年6月17日付のものです。

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 彼の生涯、その始点と終点にはそれぞれ石碑が建っていた。

 始点には生誕地を示す石柱。福岡市中央区天神三丁目、雑居ビルの裏路地にひっそりとあった。

 終点には「永久平和を願って」と書かれた碑。東京・東池袋中央公園内にある。彼の名はない。碑文から、かつて第二次大戦の戦争犯罪人を収容し、刑が執行された巣鴨プリズンがここにあったことが知れる。

 ふたつの碑は、彼の波乱に満ちた生涯を象徴しているように思えた。

 彼とは、広田弘毅(一八七八-一九四八)である。福岡県出身のただ一人の総理大臣、終戦後にA級戦犯として絞首刑になった。今年三月に死去した作家、城山三郎の小説「落日燃ゆ」は彼、広田が主人公だ。 本文:2,356文字 写真:1枚

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西日本新聞

最終更新:9/13(金) 12:30
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