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『凪のお暇』ならではの“あっという間”感のなぞ 粋なオープニングとエンディング

9/13(金) 8:10配信

オリコン

 コンフィデンス誌のドラマ満足度調査「ドラマバリュー」で高い数値を更新し続けている『凪のお暇』(TBS系)。今期No.1という声も多い人気作だが、個人的には初回から第8話に至るまで、このドラマにのみ、ずっと感じ続けてきた不思議な違和感がある。それは「1時間の放送なのに、異様に短く感じる」ことだ。

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■「楽しい時間は早く過ぎる」だけではない?

 毎回、夜10時きっかりにそのままなだれ込むように本編が始まる『凪のお暇』。夢中で観ているうちに、あっという間に終了し、「あれ?本当に1時間やった?」と不思議に思うことが多々ある。体感的には30分くらいの感じで、キツネにつままれた気分になるほどだ。

 気になってTwitterの反応を調べてみると、自分と同じように『凪のお暇』を異様に短く感じている人たちのつぶやきが多数見られた。
「いつも10分くらいしか経ってない感じするけど1時間経ってるんだよね~不思議~笑」「終わるの早すぎる、他のドラマより30分短いんじゃね?ってくらいあっという間」「1時間はなんて短いものなの…最後までじっくり画面と見つめ合うよ…」「1時間はこんなに短いのに1週間はこんなに長いのは何故でしょう…」

「楽しい時間は早く過ぎる」ということは経験的に誰もが知っていること。だが、それにしても楽しいドラマ、秀逸なドラマがみんな短く感じるかというと、そんなことはない。この『凪のお暇』ならではの「あっという間」感は何なのか。

■脚本の巧みさ、緻密な構成から生み出されるカタルシス

 ひとつには、黒木華、高橋一生、中村倫也、市川実日子をはじめとしたメインキャストの巧さがある。また、登場人物が多過ぎないこと。加えて、脇のキャラもみんな個性的ながら、その背景を必要以上に追いかけすぎず、あくまで「凪の目線」をベースとして進んでいく。

 実はこれはけっこう大事なことで、近年のドラマは複数の軸を置き、要素をあれこれ詰め込み、毎週ゲストキャラが出てきて騒動を起こすなど、複雑で濃くてやかましい印象を受けるものが多いからだ。

 といっても、ヒロイン至上主義の物語ではない。見ず知らずのまま度々すれ違っていた脇のキャラたちが、「凪」を接点として結びつき、「過去」が一気につながっていく。そこから人と人との新たな関係性が育まれていく。視聴者側にとっては非常にシンプルで観やすい。しかし、自然と誘われるままに視点が動いていき、気づいたら積み上げられた山の上に到達できていたような快感がある。これは脚本の巧みさ、緻密な構成によるものだろう。

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最終更新:9/15(日) 0:55
オリコン

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