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名監督も驚く23歳のマラソン新人類 上原美幸MGCへ「ぶっちぎりで」

9/13(金) 10:35配信

西日本スポーツ

 東京五輪のマラソン代表を決める注目のグランドチャンピオンシップ(MGC)の号砲は15日に鳴る。五輪とほぼ同じコースを走る男子31人、女子12人の中には、歴代のオリンピアン(五輪出場選手)の意思、会社や部の伝統を背負って走る選手も多い。レガシー(遺産)を受け継ぎ、新たな歴史を紡ごうとするランナーたちを紹介する。

【地図】MGCのコース

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 1991年の世界選手権。自国開催の東京でニューヒロインが誕生した。女子マラソンで銀メダルを獲得した山下佐知子。バルセロナ五輪でも4位に入り、第一生命の監督としても直近2大会連続で教え子をマラソンで五輪に導いた。そんな山下監督をして「新しいパターン」と驚くのが、チーム3大会連続の代表が懸かる上原美幸だ。

 「理想はぶっちぎりで自分のレースをして、第一生命なんで(社名のように)一番で内定できるように」。15日の選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」がマラソン3戦目となる23歳は無邪気に笑う。

 鹿児島女子高時代からトラック、駅伝で全国トップの実績を残してきた。「天才肌なところがあり、直感を持っている」。その山下監督の言葉を示したのが5000メートルで出場したリオデジャネイロ五輪。予選で先頭集団で勝負する思い切った策を取り、日本勢20年ぶりの決勝進出を果たした。

 能力の高さは2度の42・195キロで実証済みだ。初マラソンだった昨秋のベルリンは故障明けで十分な練習を積めないまま2時間25分台をマーク。3月の名古屋も、駅伝シーズンの絶不調がうそのように2時間24分台で日本人3位に入り、選考会の出場権を獲得した。

 第一生命からマラソンで五輪に出場した尾崎好美さん、田中智美と比べて練習量は7、8割。地道な走り込みで力を付けた先輩たちとは対照的で山下監督は「上原と関わることで、私が逆に教わった」と“常識”を覆された。一方で、安定感や計画性のなさが欠点だったが、今回は当初の予定通りに練習を消化。地力も着実に付けている。

 「ラストスパートには自信がある。30~35キロまで余裕を持って集団に付いていけたら、後は自分のもの」。恩師が輝いた東京で、その再現を狙う。 (伊藤瀬里加)

西日本スポーツ

最終更新:9/13(金) 12:44
西日本スポーツ

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