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隠し財産の発覚率はなんと80%強。相続税の申告漏れによくあるパターンとは?

9/13(金) 17:50配信

ファイナンシャルフィールド

国税庁の発表によると、平成29年(2017年)中に亡くなった方は約134万人で、そのうち相続税の課税対象となった被相続人の数は約11万2千人となり、いわゆる課税割合は8.3%となっています。

これらの数値はいずれも右肩上がりで増加傾向にあり、相続税法の改正による基礎控除額の引き下げなどの影響を受けた2015年以降に顕著な増加を示しています。

一般的に相続税は相続人個々の税額が高いこともあり、所得税や法人税などと比べても税務調査を実施する割合(税務調査率)が高い傾向があります。そして、極めて高い割合(80%強)で申告漏れの財産などが指摘され、追徴課税などの措置が取られています。

隠し財産の申告漏れのパターン

相続財産として大きなウエートを占めるのは、土地や建物などの不動産ですが、相続による移転登記があると、法務局から情報を収集できるなど、不動産は隠しようがない財産であるため、申告漏れとなるケースは少ないです。

相続税の税務調査で一番問題となるのは現金預金の取引内容であり、特に「名義預金」の関係は詳しく調べられることになります。

税務署に相続税の申告書が提出された段階で、税務署の担当官は関係のありそう金融機関に問い合わせをし、相続が発生した日の被相続人および相続人、その家族の預貯金の残高と過去の取引明細を確認するそうです。

1、名義預金
例えば、子供や孫の名義の銀行口座などで、父(被相続人)が通帳、口座印、キャッシュカードなどを管理している場合や、預貯金の贈与を受けた側がそのことに気付いていなかった場合には「名義預金」とされるため、相続財産として加算されることになります。

「名義預金」の状態となっている場合には、たとえ贈与契約を締結していても贈与として認められないことになります。贈与と認められない場合には、当然、暦年課税による基礎控除などの贈与対策が無効となることになり、贈与税の時効も成立しないことになります。

なお、口座名義人が自由にお金を引き出し、使用できる状態であること、通帳、口座印、キャッシュカードなどを管理していれば、「名義預金」ではありません。また、この他にも隠し財産として指摘が多い現預金として、いわゆる「タンス預金」なども挙げられます。

2、趣味で集めていた骨董品など
生前に被相続人が趣味で収集していた高価な美術品や骨董品などは、価値が分かる人であれば鑑定が可能ですが、一般的には、相続人などが全く価値が分からない場合には、遺産として認識されずにそのままとなってしまうケースも多いようです。実際に鑑定してみたら驚くほどの高値が付くこともあります。

3、海外財産
税務当局においても「富裕層」=「海外資産保有」との想定があり、年々調査が強化されている分野になります。海外資産とは、海外不動産、海外の銀行口座、そこに振り込まれる生命保険金などを指します。

そして、毎年12月31日現在で5000万円超の海外資産を有する場合は、税務署に国外財産調書の提出が必要となります。ただし、被相続人および相続人の住所や国籍の有無により、一定の要件で海外資産には課税されない(国内資産にのみ課税)場合もあります。

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最終更新:9/13(金) 17:50
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