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ソフトバンク・グラシアル「自分で決める」重い扉開くM灯弾

9/13(金) 11:49配信

西日本スポーツ

 ◆西武2-3ソフトバンク(12日・メットライフドーム)

 頼れる助っ人が放った打球が、重苦しすぎる空気を切り裂いた。

【写真】おなじみのポーズを取るグラシアル

 互いに無得点のまま迎えた8回。先頭のグラシアルが、代わったばかりの平井が投じた3球目の内角直球を捉えた。勢いよく飛び出した打球は、西武ファンで埋まった左中間席に着弾。「自分で決める気持ちで打ちにいった」と振り返った25号先制ソロは、試合の均衡を破るだけでなくVマジック点灯に直結した。

 まさに値千金の一発だった。11日の天王山初戦は敗戦。この日は必ずどちらかに優勝マジックが点灯するという、究極の緊張感に包まれた一戦だった。助っ人自身も「昨日(11日)負けていたし、今日の試合の重要性は分かっていた」と振り返る。試合前から一塁側ベンチには嫌でも重苦しい空気が流れたが、プレーボール後、それは回を追うごとに重くなっていった。

 初回は今宮の本塁憤死などもあり2安打で先制を逃すと、2回も2死から下位打線の中村晃、内川、甲斐が3連打を放ったが、2死満塁から明石が一ゴロに倒れ無得点に終わった。3回にも四球と2本の安打で2死満塁の好機をつくったが、中村晃が凡退。3回までに十亀から7安打を放ちながらも1点も奪えないという歯がゆすぎる展開が続いた。

 先発千賀が好投を続ける中で、得点が奪えずベンチの空気は重苦しくなったが、中盤でナインを鼓舞したのも助っ人だった。5回に先頭の今宮が中前打を放つと、続くグラシアルは十亀の初球をバントで転がしきっちり犠打に成功。「自分の判断。チームにとって何がベストなのかを考えた」。得点にこそ結びつかなかったものの、この一戦にかける思いを自己犠牲の精神で示した。

 工藤監督も「チームのために何ができるかというのを考えてできるのは素晴らしい」と助っ人の姿勢をたたえた。グラシアルの思いに応えるように、1点差に迫られた直後の最終回にはスクイズで貴重な3点目を奪う執念も見せ、ついに今季初めてVマジックを点灯。後はゴールまで突き進むだけだ。 (倉成孝史)

西日本スポーツ

最終更新:9/13(金) 13:29
西日本スポーツ

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