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ブレクジットで混迷続く英国議会、土壇場で休会へ。 ジョンソン内閣はゾンビ化?

9/13(金) 21:10配信

LIMO

9月10日未明、英国下院はジョンソン首相が再度提案した総選挙実施動議を採決し、再び反対多数で否決しました。可決に必要な下院の3分の2(434票)の支持を得ることはできず、賛成は293票でした。ジョンソン首相は、4日にも同じ提案をして否決されていて、一部では、既に内閣がゾンビ化したのではないかとの苦言も出ています。

「合意なき離脱」を封じられた形のジョンソン首相

下院は9月4日に、欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」を阻止するための離脱延期法案(以下、離脱再延長要請法案)を可決しました。この法案は、9日には上院を経て、エリザベス女王の裁可を得て成立しました。

これにより、10月19日までにEUと英国との間で新たな離脱合意がまとまり英国議会が承認するか、合意なき離脱への議会の同意を確保できなければ、ジョンソン首相はEUに頭を下げて、3カ月間(2020年1月31日まで)の離脱延期を申請することが義務付けられました。強硬派であるジョンソン首相に、タガがはめられたというわけです。

4日に下院が離脱再延長要請法案を可決した段階では、コービン労働党党首は、上院が同法案を承認し成立させれば総選挙の前倒し実施に同意すると表明していました。ただこの段階では、コービン党首はジョンソン首相が提案する10月15日の選挙実施日程に同意するかはコミットしていませんでした。

世論調査によれば、労働党も支持率の伸びがいまひとつであり、保守党・労働党双方とも、総選挙に打って出て過半数議席を確保できるという見通しがないままでは、身動きが取れないということなのでしょう。

ジョンソン首相は10日未明の総選挙動議の採決後も、強気の姿勢を崩していません。離脱再延長要請法案が成立してからも、EU離脱に関し再延期を請うつもりはないと述べました。ジョンソン首相は、10月17日からのブリュッセルでのEU首脳会議に出席し、英国の国益にかなう合意を得るために懸命に努力することを約束しています。

前述の通り、ジョンソン首相は離脱期限である10月31日に合意なきEU離脱を選択するという手段を封じられているわけですから、EUとの合意を取り付けるしかありません。しかし、これまで長い時間を使っても解決の糸口すら見つからなかったことが、いきなり解決するという妙案があるのでしょうか?  10月15日に総選挙を実施して、多数を獲得して民意を味方につけ、離脱再延長要請法案を廃案にして合意なき離脱に突っ走ることも、難しい状況です。

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最終更新:9/13(金) 21:10
LIMO

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