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最速120キロ右腕 まだ終わらぬ夏/女子野球の今1

9/13(金) 11:00配信

日刊スポーツ

<藤沢清流3年 三浦柚恵>

甲子園は例年通りの活況をみせ、プロ野球は優勝争いのまっただ中。盛り上がる「男子」に対し「女子」の現状は? 3回で送る。

  ◇   ◇   ◇  

女子球界に「未完の大器」がいる。身長177センチで、最速120キロを誇る本格派右腕の三浦柚恵(ゆえ=藤沢清流3年)だ。エンゼルス大谷翔平、大船渡・佐々木朗希をほうふつとさせるスラリとした長身、小さな顔と長い手足。類いまれな存在感から放たれるスピードボールは見る者を魅了し、将来に大きな期待を抱かせる。

横浜市戸塚区出身の17歳。兄の影響で小1から本格的に野球を始め、深谷中の軟式野球部ではエースを務めた。同時期には横浜市内の女子チーム、横浜クラブにも所属し全国3位となった。現在は女子硬式野球部のある高校が全国的に増えたが、神奈川県内では私立の横浜隼人1校だけ。通学などの諸事情も考慮し、同じ中学出身で1学年上の女子選手、近藤実夏さんも通っていた藤沢清流に入学した。

高野連の規定で女子部員は公式戦に出場できず、甲子園でも選手としてベンチ入りできないことは承知の上。当初はマネジャーになるつもりで入部したが、周囲の後押しもあり、すぐに選手続行を決意した。

中2で最速109キロをマークしたが、軟式から硬式球に替わった影響もあり、1年秋に右肘を故障。2年春にも再び痛めた。故障期間は地道に走り込みとトレーニング。入学時53キロだった体重は60キロにまで増え「太ももとか、だいぶガッシリしてきましたね」と笑った。

2年秋から本格的に投球を再開。同学年のエース渋谷らと並んでブルペンで投げ込んだ。控え組として練習試合にも登板し、2、3イニングを任された。男子と同じ練習量をこなし、明るい笑顔で周囲をもり立てるうちに、いつしかチームになくてはならない存在に成長。7月6日の「引退試合」では5回無失点の好投を見せた。

第2シードの藤沢清流は今夏、神奈川大会4回戦で横浜商に敗退。同期の3年生は引退したが、三浦の「最後の夏」は終わらなかった。11月に中国で開催される第2回BFA女子野球アジアカップに出場する、U18日本女子代表を選出するトライアウトへの参加を決意。動画選考による1次審査をクリアし、8月31日、9月1日に千葉県内で開催された2次選考への参加が決まっていた。(つづく)【鈴木正章】

◆三浦柚恵(みうら・ゆえ)2002年(平14)2月26日、横浜市戸塚区出身。小1から野球を始める。深谷中から藤沢清流へ。右投げ右打ち。177センチ、64キロ。家族は両親と兄2人、姉。血液型O。韓国のアイドルグループ、BTS(防弾少年団)の大ファン。

最終更新:9/14(土) 23:29
日刊スポーツ

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