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物材研 丈夫な撥水素材を開発 摩耗や曲げの弱さ改善 ハリセンボンから着想

9/14(土) 15:00配信

茨城新聞クロスアイ

物質・材料研究機構(つくば市)の研究グループは耐久性に優れた水をはじく素材(超撥水(はっすい)材料)の開発に成功した。「ハリセンボン」の表皮をヒントにこれまでの超撥水材料の弱点だった摩耗への弱さなど耐久性に乏しいという課題を改善した。水滴の付着が引き起こす無線通信電波の減衰や窓ガラスの曇りなどの解決に貢献が期待できるとしている。

水をはじく超撥水性は水滴が付くことで発生する金属材料のサビや建物外壁の汚れ、菌の繁殖の防止に役立つことで注目されている。従来の超撥水材料は「ハスの葉」が持つ撥水機能を再現し開発された。ただ、曲げたり、引っかいたりすることで撥水機能が失われるという弱点があったため、「丈夫でしなやかさを持つ超撥水材料が求められていた」(内藤昌信グループリーダー)という。

研究グループは従来の材料の撥水機能に加えて、丈夫な構造としなやかさを併せ持った構造を検討し、「トゲと柔軟性のある皮膚を持った『ハリセンボン』から着想を得た」(同)。ハリセンボンのとげと同じ形をした酸化亜鉛とシリコーン材料を組み合わせることで丈夫でしなやかな素材の開発に成功した。

新しく開発した素材は鉄鋼やガラス、紙、ゴムなどさまざまな素材に塗ることができる。また、船底塗料に応用することで燃費の大幅な向上にも寄与できるという。内藤グループリーダーは「市販の材料を使っていることから開発コストも抑えられている」としている。(吉原宗康)

茨城新聞社

最終更新:9/14(土) 15:03
茨城新聞クロスアイ

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