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変幻自在ダルビッシュ 18アウト中14奪三振 野茂に並ぶ4度目の大台到達

9/14(土) 5:30配信

スポニチアネックス

 ◇ナ・リーグ カブス4―1パドレス(2019年9月12日 サンディエゴ)

 これぞダルビッシュという奪三振ショーでカブスの危機を救った。6回2安打無失点で6勝目(6敗)を挙げて、18アウト中14奪三振。今季204三振となり、野茂英雄に並ぶ4度目の大台到達となった。

 最近6試合で5敗、プレーオフ出場に向け、ワイルドカード争いでブルワーズに並ばれるなど厳しい戦いが続くカ軍。流れを変えてほしいと、先発投手に期待が集中し、プレッシャーは大きくなる。

 そんな時、弱気になる部分があると明かす。

 「ありますよそりゃ、投げる前は投げたくないですよ。だけどマウンドに立てばいつも自分のネガティブな部分は飛んでいくし、今日もそうだった」

 最速97マイル(約156キロ)の真っすぐから、67マイル(約108キロ)のスローカーブまで。10種類の球種を駆使した。4回2死、4番ホスマーを手玉に取った。67マイルのワンバウンドになるスローカーブにバットが回って、2ストライク。96マイル(約154キロ)の真っすぐで緩急差にたじろがせたあと、仕上げは80マイル(約129キロ)ナックルカーブ。バットにかすりもしない。ホスマーはそのバットを放り投げ、ヘルメットを叩きつけ悔しがった。

 その特異な才能について、カブスのマイク・ボーゼロ戦略コーチは「こんな投手は見たことがない」と舌を巻く。ヤンキース、ドジャース、カブスで23年の現場経験を持つ同コーチは、ブルペンでロジャー・クレメンス、マイク・ムシーナ、マリアノ・リベラら超一流投手の球を受けてきた。

 「実はダルビッシュに、今まで私が受けてきた、クレメンスやムシーナの変化球の握りや、動きを見せるんだけど、彼はあっという間にキャッチボールで感じをつかんで“できたよ”と言い、次のブルペンで早速投げて見せてくれる。しかもどの球種もレベルが高いから、彼とのこの作業はとても楽しいものなんだ」

 ダルビッシュ自身は新しい変化球習得の要点をこう説明する。

 「一番最初に、投げたい変化球の球速と、変化を思い浮かべる。それに必要な回転の角度をイメージして自分の中で出し、それに一番合う握りを探す。握りからちゃんとしたリリースを考えられれば、基本的にすぐ投げられると思う」

 こんな風にあっという間に習得したのが、8月21日のジャイアンツで5つの三振を奪ったナックルカーブだった。ミーティングでジャイアンツの左打者を抑える有効な球種が必要とわかり、試合前のブルペンで練習すると感じが良く、試合で即使えた。以後、主要な武器となり、使われ方も洗練されていく。「70マイルちょっとくらいのカーブと、ナックルカーブがあることで、お互いを引き立て合える。たまに高めに真っすぐを投げたりするので、その3つが厄介なのかなと」

 ダルビッシュは今季対右打者の被打率・177に対し、対左打者は・241と得意ではない。しかし最近は速いカッターと遅いカッター、速いカーブと遅いカーブを併用することで苦にしなくなってきた。この試合、ナックルカーブの三振は7個、14三振中9つが左打者からだった。

 6回、無死三塁のピンチは3者連続三振で切り抜けた。前腕の張りで、1回先発を飛ばしたことから、球数には慎重にいくと話していた首脳陣。しかし前回の72球から、この日は110球と急増した。「マウンドで何でも思い通り。特にカーブは素晴らしかった。一気に球数は増やしたくなかったが、あの場面で代えたくもなかった」とジョー・マドン監督。窮地に陥っていたチームに、前に進む大きな力を与えた。(奥田秀樹通信員)

 ≪データ≫ダルビッシュが今季自己最多14奪三振。メジャー自己最多はレンジャーズ時代の13年8月12日アストロズ戦の15奪三振。シーズン200奪三振は4度目で、日本選手では野茂英雄(ドジャースなど)に並び2人目。2人の他に200奪三振を超えたのは、07年の松坂大輔(レッドソックス)の201奪三振だけ。ダルビッシュは13年には277奪三振でリーグ最多奪三振のタイトルに輝いた。

最終更新:9/14(土) 5:56
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