ここから本文です

キャンパスから発信する「持続可能性」 米国高等教育機関の挑戦

9/14(土) 6:00配信

AMP[アンプ]

これまでも政策やビジネス分野で長らく議論されてきた「持続可能性」は、近年、より若い層においても自分たち自身の未来に関する課題として関心が高まっている。

昨年、スウェーデンの15歳の少女Greta Ernman Thunbergさんが始めた気候変動に対する取り組みを促す小中高生による政治運動「Fridays For Future(未来のための金曜日)」は、今年3月には世界120カ国以上に広がりをみせていると報じられた。

そして高等教育機関においては、多様なコースやキャンパス運営を通じて、「持続可能性」に関する具体的な研究やプロジェクトが進められるようになっている。

トランプ大統領によるパリ協定の離脱宣言など、政府による取り組みに懸念が募る米国においても、2005年に設立された「高等教育・持続可能性促進委員会Association for the Advancement of Sustainability in Higher Education (AASHE)」が米国の大学を中心とした高等教育機関における環境取り組みを包括的に評価しランキング化、米国における「持続可能性」の研究や人材育成の促進に寄与している。
 
今回は同ランキングで2018年、上位に選ばれたコロラド州立大学、スタンフォード大学などを参考に、米国高等教育機関が世界の注目を集める「持続可能性」という課題にどのように取り組んでいるのか、最新の動向をお伝えする。

持続可能性の観点からランキング化される高等教育機関

今年で設立14年となる北米初のキャンパスでの「持続可能性」に対する取り組みを支援、推進する機関であるAASHEは、以下の4つの視点により包括的に評価を行う。

1つ目は「アカデミクス」、すなわち教育機関としてカリキュラムとリサーチがどの程度「持続可能性」にフォーカスしているかが評価される。既存の環境関連のコースだけでなく、今後さらなるコースを導入するためのインセンティブの有無や、学生の「持続可能性」リテラシー、および「生ける実験室」であるキャンパスの廃棄物削減やCO2削減の状態がこれに含まれる。

2つ目は「エンゲージメント」、学生や教職員が、キャンパスおよび地域コミュニティにおいて、どの程度「持続可能性」についての議論を主導しているかが評価される。

3つ目は「オペレーション」。「持続可能性」のために、キャンパス内で実際に行われているプロジェクトが評価される。たとえば、コミュニティガーデン、リサイクルの取り組み、太陽電池パネルなどの代替エネルギーの活用、キャンパス内の自転車シェアリングやハイブリッド車両の運用などだ。

最後に、「計画と管理」として、学生や教職員のグリーンイニシアティブへの参加状況が評価される。

上記評価軸に加え、特にクリエイティブな取り組みを行っている教育機関には、イノベーションクレジットと呼ばれる追加ポイントが最大4点加点された後、総合点によりランキングが作成され、特に優れた機関にはプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズの称号が付与される。

1/3ページ

最終更新:9/14(土) 6:00
AMP[アンプ]

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事