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キャンパスから発信する「持続可能性」 米国高等教育機関の挑戦

9/14(土) 6:00配信

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環境分野で活躍する人材を育成するランキング上位校

その他のランキング上位校に目を向けると、未来を担う人材を育成するという点で評価されていたのが、バーモント州スターリングカレッジ。スターリングカレッジは全ての学生が職に就いており、しかもその大半はキャンパス内で働いているという、「ワークカレッジ」と呼ばれる高等教育機関だ。

「持続可能性」に関する多くのプログラムを提供し、電気使用量の80%以上が太陽エネルギーでまかなわれるエコロジカルなキャンパスで学び働く学生たちの8割近くは、その経験を生かし、卒業後1年以内に自分の研究分野に関連した職業でキャリアをスタートしている。

シアトルに位置する、北西部屈指の名門校ワシントン大学は、自校内での取り組みのみならず、外部への積極的な働きかけが評価された。同校のウェブサイトには、「サステナビリティダッシュボード」が公開されており、サイト訪問者は学校の「持続可能性」への取り組みに関する情報やデータへアクセスし、学習の機会を得ることができる。

また、日本からも立命館大学から「持続可能な社会とイノベーション」プログラムを通して留学生を受け入れているなど、国際的にも「持続可能性」分野への関心を高めるリーダーとしての役割を担っている。

高等教育機関が「持続可能性」において担う役割

トランプ政権になってから、「持続可能性」に関してはネガティブな話題に事欠かない米国。
 
そもそも温暖化の存在自体に懐疑的な米大統領は、今年になってからも、1月に寒波が到来したことを揶揄し「温暖化はどうなった?君が必要だ、戻ってきて!」とツイートし、専門家やメディアから、そもそも大統領は「天気」と「気候」の違いをまったく理解していないと反発を受けた。

このように科学を軽視するとして、米国のアカデミック界と深い断絶が報じられている現政権の元で、高等教育機関の取り組みがどこまで現実的な解決策となるのかは疑問かもしれない。

しかし多数の世界をリードするトップ校を有する米国高等教育機関から発信される研究、技術やプロジェクト、そして輩出される高い環境リテラシーと知識、スキルをもつ人材は、国境を超えて「持続可能性」への取り組みにインパクトを与える可能性を秘めているといえよう。

文:大津陽子 / 編集:岡徳之(Livit)

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最終更新:9/14(土) 6:00
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