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<北朝鮮内部>突然のジャガイモ価格急騰で市場が一時混乱 社会不安広がり食糧買い占め騒ぎ

9/14(土) 5:20配信

アジアプレス・ネットワーク

北朝鮮の北部地域で、8月後半に突然ジャガイモの価格が急騰し、市場に動揺が走っていたことが分かった。

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両江道恵山(ヘサン)市の取材協力者によると、ジャガイモの価格が上がり始めたのは、光復節の翌々日の8月17日。それまで1キロあたり1000ウォン程だったのが急騰し、20日には1キロ2000ウォンになった。(1000朝鮮ウォンは約12.5円)

ジャガイモは、北朝鮮で最も安い主食だ。コメやトウモロコシに手が出ない貧しい層が主食として食べる他、おかずとしても一般的だ。このジャガイモの価格が突然2倍になったことで、市場にインフレ不安が広がりでは混乱が生じたという。

「1キロ2000ウォンというのは、トウモロコシと同じ値段で、べらぼうな高値だ。市場では、コメやトウモロコシの値段も上がるのではないかと、ちょっとしたパニックが起き、食糧の買い占めに走る人が出た。特に、その日暮しの貧しい層が、持っている金をつぎ込んでコメを買っていた」

両江道は北朝鮮を代表するジャガイモの産地だ。8月中旬時点では、新ジャガイモがまだ出回っておらず、南部地域から運ばれていたが、大雨が続いて道路が破損し、しばらく流通が滞った。協力者は品薄になって価格が暴騰したと分析する。

両江道でも、新ジャガイモが9月に入ってからは出回り初め、9月12日時点で1キロ700ウォンまで下落した。

それでは、なぜ、市場で買い占めのような混乱が起こったのだろうか。協力者は次のように説明する。

「経済制裁が続いて商売不振が深刻だ。物が売れず、皆、現金収入が激減した。制裁が緩和される見通しがなく、将来の暮しがどうなるのか、幹部から庶民にまで、不安が広がっている。そのため、今回のような些細な出来事にも敏感に反応してしまうのだ」。

なお、ジャガイモの価格は昨年から高値が続いている。アジアプレスの市場価格調査では、2014年末から2015年4月の間は、1キロが350~450ウォンで推移していたので、4年間で2倍ほどになった。

ジャガイモ価格上昇のはっきりした原因は不明だが、大規模な澱粉加工工場が新設されたため市場に出回る量が減った、経済制裁によって生活が苦しくなった層が増え、安いジャガイモの需要が増えた、などが推測される。(カン・ジゥオン)

最終更新:10/10(木) 17:33
アジアプレス・ネットワーク

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