ここから本文です

何者?天神のライブハウスの「兎月つかさ」 けなげな姿に国内外でファン増加

9/14(土) 9:08配信

西日本新聞

 九州最大の繁華街、福岡市・天神。ユニークな店舗が並ぶ北地区のライブハウス「天神ポケット」に今春、一風変わったスタッフが加わった。まるで空想の世界から飛び出してきたようないでたちの「兎月(うづき)つかさ」さん。アイドルのようでもあり、アニメのキャラクターのようでもあるが、果たして何者なのか-。10月には歌手として初ライブに臨むという彼女の素顔に迫った。

【写真】「兎月つかさ」さん ライブハウスでは、専用の名刺も配っている

 「こんにちは」。8月下旬、天神ポケットを訪ねると、兎月さんが元気な声で迎えてくれた。大きな赤いリボンに、真っ白な顔。「マスク」ではなく、これが「素顔」なのだそうだ。

 声色やしぐさから喜怒哀楽はうかがえるが、表情は変わらない。インタビューしていると、夢の中にいるような不思議な感覚になった。女性であるということ以外は非公表。年齢という概念はない。既存の枠組みには収まらない新たな存在、それが「兎月つかさ」なのだ。

先輩は「見守っています」

 境遇はどうか。水を向けると、やや控えめに答えてくれた。自宅に引きこもっていた兎月さんが好きな音楽を仕事にしたいと働き始めたのは5月。ステージの準備など裏方の作業から始めた。近くの会社に封筒を配達し、苦手だった周囲へのあいさつもできるようになっていった。

 いくら新人でも「そこから学ぶの?」と思われかねない状態だが、先輩の宮崎なつ樹さんは「基本的に見守っています」と温かなまなざしを向ける。

 兎月さんの成長過程は、ツイッターやユーチューブに投稿されている。活動の場を広げるため、周辺のコスプレ衣装の販売店やメイドカフェの訪問も。一方で日常の中で感じる本音も吐露する。「好きなものを否定されるのが怖くてずっとうじうじしてた」「なりたい自分とそうじゃない自分のギャップでへこむことが多かった」

国内外でファンが増加

 けなげな姿を応援しようと、国内外でファンが増加。兎月さんは、職場のカーテン裏から初めてのぞいたライブに感動し、6月には踊っている動画を初投稿した。1万回の再生という目標を達成し、10月14日には、デビューライブを迎えることになった。

 「もともと自信がなくて不安はいっぱい。でも、みんなの笑顔が見たいから一生懸命頑張る」。自らを変えようと奮闘している兎月さんに、自分も勇気をもらった気がした。

西日本新聞社

最終更新:9/14(土) 9:08
西日本新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事