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ブラタモリ効果で人気V字回復 福井の観光名所「歴史ファン入り込み期待」

9/14(土) 17:40配信

福井新聞ONLINE

 福井県福井市の一乗谷朝倉氏遺跡の観光客が急増している。北陸新幹線金沢開業の2015年に100万人を突破して以降、年々減っていたが、今年は1~8月で78万人と前年同期比53%増。昨年1年間の72万人を既に上回った。2月放送のNHK人気番組「ブラタモリ」効果に加え、5月の日本遺産認定、朝倉氏に仕えたとされる戦国武将明智光秀を主人公とするNHK大河ドラマの来年放送と追い風が続いている。朝倉氏遺跡保存協会や福井市は「歴史ファンの入り込みがさらに増えるのでは」と100万人超えを期待する。

 一乗谷朝倉氏遺跡の観光客入り込み数は、北陸新幹線金沢開業前年の14年は69万人だったが、開業した15年、JR金沢駅からバスで訪れる団体客が急増し過去最高の108万人を記録した。16年からは減少が続き、昨年は2月の記録的大雪もあり、金沢開業前とほぼ同じ水準の72万人に落ち込んでいた。

 今年の入り込み数が増えた要因について朝倉氏遺跡保存協会や福井市おもてなし観光推進課は「ブラタモリ効果が大きい」とみている。2月放送の同番組で、巨石が5メートルもの高さに積み上げられた下城戸や、計画的に区画された城下町の跡を示す平面復原地区、遺跡のシンボルとなっている唐門が紹介された。放送後の入り込み数は毎月、前年を大きく上回り、改元で10連休となったゴールデンウイークは2倍近くになったという。

 放送から半年以上たった8月31日も、遺跡は県外の観光客でにぎわった。奈良県から友人と訪れた60代女性は「ブラタモリで知り、大本山永平寺から足を延ばした。ガイドが丁寧に説明してくれて楽しかった」と喜んだ。

 さらなる誘客増に向けた好材料も多い。5月に福井県勝山市の白山平泉寺などとともに日本遺産に認定され、福井市は7~9月、熱気球の搭乗や早朝のヨガ体験といった家族連れ、女性向けの記念イベントを開催。今後も福井県、勝山市とともに記念シンポジウムや、ガイドブック、ホームページによる情報発信を行っていく方針だ。

 朝倉氏に仕えたとされる明智光秀を主人公とする大河ドラマ「麒麟がくる」の来年放送を前に、光秀を祭る明智神社(福井市東大味町)を訪れる歴史ファンも増えている。福井市は現地に観光トイレや駐車場を年度内に整備し、一乗谷朝倉氏遺跡を含めた受け入れ態勢を整える。

 北陸新幹線県内開業に向け、22年には遺跡の価値と魅力を発信する福井県の博物館が開館する予定だ。

 ボランティアガイドとして活躍する田上悟さんは「若者や外国人も訪れるようになった。しっかりもてなしたい」と話す。朝倉氏遺跡保存協会の岸田清会長は、1日3回行っている定時ガイドの回数を増やすなど「個人客のおもてなしを優先的に考え、リピーターを増やしたい」と意気込んでいる。

福井新聞社

最終更新:9/14(土) 20:28
福井新聞ONLINE

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