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忍者に変身する“くノ一猫” 伊賀で活躍中~うちの福招きねこ~西日本編~vol.6

9/14(土) 13:20配信

まいどなニュース

 「伊賀流忍者発祥の地」といわれる三重県伊賀市で、観光客から大人気の“くノ一猫”がいる。1909年創業の老舗茶屋「むらい萬香園(ばんこうえん)」の白猫、茶々(5歳、メス)だ。飼い主は、“忍者の末裔”という店主の村井元治(66)さん。茶々が忍者猫として人気になった経緯などについて語ってくれた。

【写真】忍者に変身する前はこんなに美猫!

  ◇   ◇

 23年間も一緒に暮らした先代猫のみーちゃん(メス)が2013年に亡くなり、1年ほどは猫のいない生活を送っていたのですが、私も妻も猫がいないとどうにも寂しくてねえ。また猫がほしいなと思うようになり、2014年5月、保護団体から茶々と利休(オス、享年3歳)の2匹を譲り受けました。

 母猫と赤ちゃん4匹の計5匹が捨てられていたそうで、茶々と利休はその中の2匹です。ここにやってきた生後2ヶ月の頃から、一緒に遊んだり寄り添って寝たりして、とても仲良しでね。

 うちもそうですが、伊賀には観光客が忍者衣装に変身してまちを散策できる「忍者変身処」が何か所かあり、ペットショップでは飼い犬用の忍者衣装も売っているほど。猫用は、嫌がる猫が多いからか売っていませんが、あるとき、妻が亡くなったみーちゃんに「うちの子、猫やけどこれ着るやろか?」と犬用の忍者衣装を試しに着せてみたんです。

 すると、嫌だったのか固まってしもうてねえ(笑)。みーちゃんはそれっきりでしたが、茶々と利休がやってきたので、再び着せてみたんですよ。すると、どちらも嫌がらず、じっとおとなしくしていて、まんざらでもない様子。それを見たお客さんたちは「猫が服やかぶりものを嫌がらないなんて」とびっくり。その後、新聞やテレビなどで「忍者猫」として取り上げられ、注目を浴びるようになったんです。

相棒だった利休の分まで長生きして



 やんちゃ坊主の利休は紺色、姉御肌でマイペースの茶々は赤色の忍者衣装を着て、2匹で仲良くお客さんの前でポーズをとっていたのですが、16年3月、利休が不慮の事故で亡くなってしまって…。私も妻もしばらくはショックで立ち上がれませんでした。茶々は「(利休は)どこいったんやろ?」といった感じで、しばらくの間、寂しそうにしていたのを覚えています。

 茶々はふだんは店内で寝るなどしてのんびり過ごしていますが、お客さんのリクエストがあると忍者衣装に変身します。ストレスにならないよう常に気をつけていて、衣装を着るのは記念撮影をするときだけです。特に外国人観光客の方々は、くノ一姿の茶々を見るとテンションあがりますね。茶々はまるでこれが自分の仕事だとわきまえているかのようで、嫌がるそぶりもみせず、きっちりとポーズをとっています。

 亡くなった私の祖父・宗吉(享年85)は、幼少のころ、忍者の子孫に忍びの技を仕込まれ、忍術学校を開いていたんです。店内の一角にはそんな祖父を偲んで、愛用していた忍者の道具や資料などを展示しています。私も忍者の末裔なので、たまに忍者に扮しては、忍者の歴史や文化などを観光客の方々に伝えています。茶々も一緒にその務めを果たしてくれているのがとても嬉しいです。亡くなった利休の分まで長生きして、これからも忍者の里を訪れる人たちを喜ばせてほしいです。

(まいどなニュース特約・西松 宏)

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最終更新:9/14(土) 15:30
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