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アメリカ政権が交代しても米中関係は変わらない―その理由

9/15(日) 11:30配信

ニッポン放送

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(9月13日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。中国の劉鶴副首相が米中事務レベル会合の開催を明らかにしたニュースについて解説した。

アメリカと中国が事務レベル会合を開催へ

中国の劉鶴副首相は12日にアメリカの経済団体代表と会談し、10月上旬に開催する米中の閣僚級貿易協議に向け、来週にも事務レベル会合を行うことを明らかにした。米中は1日に互いの輸入品ほぼすべてに追加関税を拡大する制裁、報復措置の一部を発動。アメリカはさらに10月1日に制裁関税の第1弾~第3弾の税率引き上げも予定していたが、トランプ大統領は閣僚級の協議を睨んで、実施の時期を同15日に2週間延期する表明をしている。

飯田)同じようなニュースを永遠と読んでいる気がしますね。

宮家)そうですね。2018年、2019年の前半とあまり変わらないですよね。いつも言っていることだけれど、これは単なる貿易戦争ではなく、米中の覇権争いです。しかもこれは10年、15年と続く。中国はトランプ大統領を見ていて、半分匙を投げていると思います。「こいつではだめだ」と。となれば、来年(2020年)の大統領選挙でいなくなるかもしれないから、少し待ってみようかと普通は思います。アメリカの方だって選挙がかかっていますから必死です。トランプ大統領が選挙に勝つためにはどうしたらいいかと言うと、移民問題で移民を叩き、経済をよくしたまま中国を叩く。そうやって勝とうと思っているわけだから、中国との関係で譲歩するわけがありません。

アメリカ政権が交代しても終わらない米中貿易戦争

宮家)何らかの暫定的な合意ができるとしたら、米中対立のおかげで世界経済がおかしくなって、マーケットが悲鳴をあげ、為替も株価も動く。それは嫌だから、米中がどこかで一時的に、表面的な暫定合意をするということはある。でも、それで問題が解決するかというと、するわけがない。これはだらだら続くのですよ、少なくともトランプさんがいる間は。12日、13日と欧米の識者に話を聞いてわかったことですけれど、アメリカ人たちは仮に次期大統領が民主党になっても、構造的に中国との関係はよくならないと言っています。中国だって1度自由化してしまったら、中国共産党のグリップがなくなってしまう。それは死活問題ですから、この問題はずっと続くのです。もしマーケットにいる人で、具体的な品目に関係がある人は、一喜一憂しなければいけないですけどね。

飯田)それに関わる産業の人が。

宮家)お金が関わるからね。個々の品目ではなく、米中関係を大きな流れで見たときには、近い将来の完全な合意はないし、あっても暫定的なもので、あくまでもマーケットに対する一時的な対応にすぎないと私は思います。

飯田)もし政権交代しても態度が変わらないとしたら、中国側としては、先延ばしで行くということになってしまうのですか?

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最終更新:9/18(水) 16:02
ニッポン放送

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