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尾上克郎が「いだてん」オリンピックで駆使した画期的テクニック

9/15(日) 9:16配信

シネマトゥデイ

 NHK大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」(総合・日曜20時~ほか)のVFX(視覚効果技術)スーパーバイザー、尾上克郎が、臨場感たっぷりに描かれるオリンピック・シーンについて「ストックホルムのスタジアムが映るカットのほぼ全てにVFXで手を加える必要があった」など、驚きの製作秘話を明かした。インタビューには、チーフ演出の井上剛、VFXプロデューサーの結城崇史も同席した。

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 オリンピックを軸に、明治・大正・昭和の激動の時代を駆け抜ける本作。日本人初のオリンピック選手の金栗四三(かなくり・しそう/中村勘九郎)、オリンピックを日本に招致した男、田畑政治(たばた・まさじ/阿部サダヲ)を主人公に据え、日本が初参加した1912年のストックホルム大会、人見絹枝が日本人女性初のメダリストとなる1928年のアムステルダム大会、田畑率いる水泳チームが大躍進した1932年のロサンゼルス大会などが描かれてきた。15日放送の第35回では、1936年のベルリン大会が開幕する。

 映像の製作において「一番難しかったのは、ストックホルム・オリンピック(第11回放送ほか)でした」という尾上。「井上さんから『昔のスタジアムが今も残っていて、ここで当時の記念写真と同じアングルで金栗たちの入場シーンを撮りたい』というお話があり、脚本には『2万人の観客』と書いてある。そんな数のエキストラは使えるわけないし、フィールド内は今、サッカー場に変わっていて、当時はなかった電光掲示板などもある。これは僕らが全部(VFXで)やるんだな、大変だなと思いました」と山積みの課題に辟易した当時を振り返る。

 長らく「戦隊もの」など、数々の特撮ドラマで「操演」(ミニチュアの操作や特殊効果)を担当し、映画『シン・ゴジラ』の准監督・特技統括や、実写版『進撃の巨人』の特撮監督としても手腕を振るった尾上は、早い時期からプリヴィズ(プリビジュアライゼーション)を使って準備を始めたと話す。

 プリヴィズとは、尾上いわく「実際の撮影を行う前に、CGで芝居場のバーチャル空間を作り、その中で俳優の動きやカメラのポジション、カット割り、エキストラの配置などをコンピュータの中で事前にシミュレーションをしておく手法で、特に撮影時間に余裕がない海外ロケやVFXが多い場面では非常に有効だと思います」。これはハリウッドなどでも使われ、日本のドラマでこれほど大規模に使ったことは初めてだという。俳優たちの背景になるスタジアムはCGに置き換えられ、スタジアムを埋めた数万の観客たちも、モーションキャプチャ(人の動きをコンピュータに取り込む手法)によってリアルな動きを与えられたCGエキストラによるものだ。

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最終更新:9/15(日) 9:16
シネマトゥデイ

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