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ピンピンご長寿ボウラー 記者の目頭熱くさせた生涯スポーツの魅力

9/15(日) 16:41配信

東スポWeb

 元気な高齢者は今、ボウリング場に集まっていた! 競技人口が年々増えているボウリング。特にシニア層が楽しんでいるという。16日の敬老の日を前に開催された80歳代と90歳代限定のボウリング日本大会では、信じられないスコアがバンバンたたき出されていた! 生涯スポーツとして始めてみては?

 80、90歳代の高齢者対象の「第6回全国長寿ボウラーボウリング大会 オーバー80’S・90’S」が先日、東京ドームボウリングセンター(文京区)で開催された。

 月に1回以上ボウリングを楽しむ高齢者(男性80歳以上、女性75歳以上)を認定する「長寿ボウラー番付」には全国9097人が登録している。最高齢は104歳の前原信光さん(沖縄県)。3桁ボウラーはほかにも102歳の井嶋末喜さん(愛知県)と100歳の永島文江さん(神奈川県)がいる。

 70歳代以下の大会も各地で盛り上がっているが、80、90歳代限定の大会はここだけ。基本ルールは男女混合の個人戦で、3ゲームのトータルピンを競い合う。女性は1ゲーム20ピンのハンディあり。

 全国のボウリング場は毎年微減して2018年には758場となったが、参加人口は950万人。「体操(器具不使用)」「ジョギング・マラソン」「トレーニング」に次ぐ4位で、5位の「水泳」よりも多い。特にシニア層で活発だ。

 高齢者が楽しんでいる理由は何か。大会を主催する関東ボウリング場協会事務局長の新井裕道氏は「定年後に新しく始める趣味として選ばれている。お金があまりかからない。負担なく体を鍛えられる。コミュニケーションスポーツなので、友達ができる」などの理由から支持されていると語る。

「家族3世代で一緒に楽しめる。ここにいる方だと4世代でも(笑い)」

 第1回大会では2ゲーム制だったが、普段の練習で軽く5~6ゲーム投げているお年寄りから「足りんわ」とブーイングを受けて、第2回大会から3ゲームに増えた。

 80歳代ましてや90歳代の老人が4~6キロの球を投げられるのだろうか? シニアボウリングの現場を知らない記者の半端な想像は完全に裏切られた。昭和1桁生まれ、大正生まれの“戦中派”たちが次から次へとストライク、ダブル(ストライク2連続)を出すではないか。練習投球で、96歳と97歳の2人が一緒にスペアを出してハイタッチするシーンを見て目頭が熱くなった。

 小岩のような体躯からパワフルに投げる“剛”の奥谷賢一郎さん(96)、右手でかけるカーブが華麗な峰岸郁子さん(92)、そして今大会最高齢参加者の長井芳彦さん(97)は流れるような体さばきで“柔”のボウリングを見せる。ストライクを出した老人たちは、ひ孫のような年齢の大久保咲桜プロ(21)と手を取り合って喜んでいた。

 80歳代の部で優勝したのは長田孝夫さん(81)で601(平均200)。90歳代の部は奥谷さんが431(平均144)で優勝した。

 大正12(1923)年生まれの奥谷さんは「140だから優勝できると思わなかった。5位にも入れないと思ってたよ。本当は170以上出したかったよ。先週は220出した」と悔しがる。これまでの最高スコアは93歳で出した251だ。

「どうしても1回は300出したい。120歳まで! 100歳すぎても投げたいよ」と頼もしい。この大会の後もすぐ移動して4ゲーム投げるそうだ。「日曜だけ休み。毎日4ゲーム投げてますよ。ずーっとボウリング」(奥谷さん)

 日本の最高齢パーフェクトは12年に86歳の男性が出した。海外では米国で87歳の男性も。90歳代でのパーフェクトは前人未到である。奥谷さんは50歳から始めた。いつでも気軽に始められるのもボウリングの魅力だ。

最終更新:9/15(日) 16:44
東スポWeb

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