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サッポロビール「黒ラベル」好調 若年層の支持拡大、停滞するビール市場でひと際“輝く星”に

9/15(日) 16:20配信

食品産業新聞社ニュースWEB

2019年1~8月累計のビール市場(発泡酒・第3のビール・ノンアルコールビールを含まない)は、前年同期比5%程度のマイナスとみられる。特に平年の最大ボリューム月である7月が、梅雨明けの遅れがたたって11%減と大打撃を受けた。飲酒人口の減少で予測されていることとはいえ、ビール業界にとって深刻な状況が続く。そんななか、一人“気を吐く”ビールメーカーがある。“ビール回帰”を鮮明にしているサッポロビールは、1~7月で「黒ラベル」缶が2%増、「サッポロラガー(赤星)」が11%増、「サッポロクラシック」が13%増と“異常値”ともいえる数字を叩き出している。2015年と2018年を比較すると、ビール総需要は9.9%減っているのに、同社は2.4%伸ばしているのだ。

そのけん引役がサッポロビールの基軸ブランドである「黒ラベル」だ。2015年から18年まで4年連続で売上アップを果たしている。その秘密を「黒ラベル」マーケティング担当のブランド戦略部サッポロブランド第1グループシニアマネージャーの田邊稔博氏に聞いた。

「サッポロ生ビール黒ラベル」は、2019年4月1日、42歳の誕生日を迎えた。生ビール時代の先駆け的商品として、1977年に「サッポロびん生」の名で誕生。年々、改良を重ね、今年の1月下旬製造分からは生ビールの重要な要素である“泡”を、より白く美しくするため、製造方法をさらに工夫した。

2018年の「黒ラベル」缶は2014年比で1.4倍の実績だ。どうしてこんなに「黒ラベル」は好調なのだろうか。

「発売した当初の目的は“工場で飲む生ビールのおいしさを家庭でも”でした。その思いは今も全く変わっていません。今は料飲店で“完璧な生ビール”を体験してもらうことで、家庭用にもつなげていくというマーケティングをとっています」と田邊氏。

「今日的には、ターゲットを若年層、特に20~30代に置いているのが、大きな特徴です。彼らに響くプロモーションを意識しています。実際、20代では、ブランド別売上金額が2位という調査結果も出ています」。

田邊氏は「黒ラベルが他のブランドと大きく違うのは機能価値ではなく情緒価値を前面に出すようにしていること。味の特長や、製法の特長も謳っているが、機能価値よりも情緒価値を訴える方が強い」と語る。

「黒ラベル」の世界観を体現しているのがご存知、テレビCM「大人エレベーター」だ。2010年から放映しており、2019年で10年目になる。

「大人の雰囲気、世界観を訴求しています。黒ラベルを飲むことが“大人への憧れ”につながったり、“大人になった瞬間に立ち会う”というものです。WEB上でスキップされることが少ないという結果もあり、お客様から支持されていると考えています」。

次にパッケージデザインだ。「なかなか気が付きにくいと思いますが、デザインはちょっとずつ変えているのです。今年3月にもリニューアルを行い、デザインをよりシンプルにしました。黒ラベルのシンボルである黒丸に金星を基として、少しづつデザインを変えています」。

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最終更新:9/15(日) 16:20
食品産業新聞社ニュースWEB

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