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横浜高校ギリギリの勝利 打線を苦しめた神奈川工・山城陽とは...

9/15(日) 12:41配信

高校野球ドットコム

 9月15日、神奈川秋季大会4回戦。横浜は神奈川工と対戦し、1対0で勝利し、ベスト8進出を決めた。

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 横浜は神奈川工の先発・山城陽(2年)の前に大きく苦しんだ。8回までわずか1得点と、山城はいったいどんな投手なのか?技巧派右腕という形容がぴったりだろう。

 三塁側のプレートを踏んで、左足を巻き込むように挙げて、インステップ気味に踏み込だし、小さいテークバックから振り下ろす。ストレートのスピードは120キロ前後と遅い。ただ変化球の精度が非常に高い。山城の武器は110キロ前後のカットボール。一見、遅いボールに見えるが、打者の手元で小さく曲がる。山城のボールのほとんどは向かっていくボールが少なく、フルスイングができない。横浜の打者はそれを理解して、ボールに逆らわず、逆方向に打ち返す打撃を見せ、単打を重ねるも、長打が出ない。

 山城の素晴らしいところはピンチになっても自分のペースを崩さず投げること。ピンチでも自分の間合いで投げることができるため、最後まで勝負できていた。横浜打線は最後まで攻略の糸口をつかむことができなかった。内野陣はピンチ時で球際の強さを発揮し、山城を盛り立て、また外野陣もポジショニングの良さ、女房役の熊谷も強肩で盗塁阻止を見せるなど、堅い守備が光り、2回以降、無失点を重ねた。

 また1番を打つ山城は打撃センスが高いのも見逃せない。第1打席にポテンヒットを放ち、第2打席は三遊間へ内野安打。第3打席は松本の速球を振りぬき、レフト最深部へのフライを放った打撃は見事だった。第4打席は凡退したが、山城への配球はまさに強豪私学のクリーンナップと対戦しているような配球だった。敗れはしたが、投打で野球センスの高さは発揮したといえるだろう。

 この試合に関しては松本 隆之介のピッチングがなければ危なかった。最速140キロのストレート、スライダー、カーブ、チェンジアップを織り交ぜ、5安打完封。また、内野陣も堅い守備を見せ、危なげない試合運びを見せた。

 この試合、8安打1得点に終わったものの、3安打を放った度会 隆輝は山城が投じる変化球に対しても体と頭が突っ込まず、ボールを手元まで呼び込んで、確実にミートする打撃技術の高さは秀逸。3安打1盗塁としっかりと存在感を示した。甘く入ればスタンドインできる長打もあり、技巧派投手にも苦労しない対応力の高さといい、高校2年秋の内野手として群を抜く完成度の高さがある。また主将に就任した津田 啓史も好守備とバットコントロールの良い打撃が目を引いた。1得点しか奪えなかったが津田、度会の二遊間は今後も注目したい。

(文=河嶋 宗一)

最終更新:9/15(日) 12:42
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