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306psにパワーアップ ミニ・クラブマン・ジョンクーパー・ワークス 試乗

9/15(日) 9:50配信

AUTOCAR JAPAN

BMW M135iと同じ306psエンジン

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

フェイスリフト以上の中身を獲得したといって良い、ミニ・クラブマンのジョンクーパー・ワークス(JCW)。目立つフロントスプリッターを装備し、より多くの空気を吸い込めるようになったバンパーやヘッドライトの変化は、好みの分かれるところだと思うが、見過ごせない内面の進化を得た。2016年の試乗で退屈だと酷評された231psの2.0Lエンジンが差し替わり、新エンジンを獲得したのだ。実はミニのエンジニアもそのことはわかっていたようで、JCWは名前だけだ、と漏らしていた。

【写真】ミニJCW各モデルとEVのSE (94枚)

新エンジンも2.0Lの4気筒には変わらないが、最高出力は大幅に引き上げられ、306psに達している。この数字に見覚えのある読者もいるかもしれないが、それは正解で、プラットフォームも共有し前輪駆動となったBMW M135iと同じユニットとなる。その結果、これまで製造されてきたミニのモデル群の中で、最もパワフルなクルマが誕生した。

もちろん単なるパワーアップだけにはとどまらず、最も熱いクラブマンには、フロントキャンバー角が改められ、より剛性の高い足まわりに、サスペンションのスプリングレートやダンパーの設定も見直されている。リアブレーキには4ポッド・キャリパーが奢られ、ボディ剛性も高められたほか、エグゾーストシステムも新しいものになった。

エンスージアストの食欲を刺激するには十分なアップデートの内容だが、以前のJWCが備えていたパフォーマンスを考えると、これくらいは手を加える必要があったのだろう。フェイスリフト前のJCWは価格の割に標準のクーパーSを明確に凌駕するほどの性能は得られていなかったのだから。

メルセデス-AMG A35と直線で伍する

その仕上がりは素直に喜べるもので、同価格帯での最大のライバル、メルセデス-AMG A35と直線スピードで伍する性能を獲得することができている。2.0Lターボが発生する306psのパワーがあれば、0-100km/h加速で5秒を切ることも可能。空いたアウトバーンなら、249km/hまで引っ張ってリミッターを効かせることもできるようになった。さらにスピードが伸びる余地もあるようだった。

トランスミッションは8速ATで4輪を駆動するから、フォルクスワーゲン・ゴルフR並みに、平然と容赦ない効率でクルマを加速させる。痛快に蹴飛ばされるような鋭さと、パンチの聞いたトップエンドの伸びを味わえ、明確にクーパーSよりも速い。

エグゾーストノートも、ヒュンダイi30Nほど笑顔が溢れるものではないものの、明らかに刺激のある音響に生まれ変わった。試乗車はATだったが、MTを組み合わせれば、さらに音質の変化やシンクロするスピード感を楽しむことができるはず。

足まわりもかなり手が加えられているが、ミニのエンジニアは、クルマのハンドリング性能に関しては根本的に改めるつもりはなかったと話している。つまりマイナーチェンジ後も、安定性の高いグリップレベルと安定したボディコントロール性を保持しており、自由に振り回せるエンターテイメント性は薄い。過度にレスポンシブなステアリングフィールには、慣れるまでに少し時間がかかるだろう。

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最終更新:9/15(日) 9:50
AUTOCAR JAPAN

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