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「観光客にどう説明したら…」消費増対応で戸惑い拡大 市場で食事 8%? 10%? どっち?

9/15(日) 9:40配信

沖縄タイムス

 10月1日から消費税が10%に上がる。食品への課税は原則8%で据え置かれる一方、同じ食品でも店内で飲食する「イートイン」の場合は税率10%が適用されるなど複雑になることで消費者や小売店には戸惑いも広がっている。

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 転嫁するかどうか 店主ら悩む

 7月に仮設へ移転した第一牧志公設市場。1階の鮮魚店には新鮮な魚介類が並ぶ。市場の長年の売りは、客が鮮魚店で買った魚を2階の食堂で調理してもらえる「持ち上げ」で、移転後も多くの客が利用している。

 この「持ち上げ」、10月からは1階の鮮魚店で買う魚に8%、2階で調理する店には10%の消費税がそれぞれ適用される。公設市場の店が加入する第一牧志公設市場組合は、「持ち上げ」して食堂が調理する際に客が支払う500円の利用料に増税分を転嫁するかどうかで悩んでいる。

 粟国智光組合長は「利用料を据え置くと増税された2%分は各店の負担になる。増税で食材を入れるパック用品などに経費がかかる中、負担増は軽視できない」と懸念する。

 公設市場を訪れる客の、もう一つの人気利用法が買った刺身を店の横のテーブルで食べること。公設市場の多くの店は刺身の盛り合わせを1皿500円で提供するが、10月からは「イートイン」と同様に増税適用となる。

 粟国組合長は「持ち帰れば税率8%で購入できる刺し身が、店の横のテーブルを使うと同10%となると納得できない客もいるんじゃないか」と戸惑う。

 公設市場を利用する外国人観光客への影響を心配する店主も。「魚久鮮魚」の花城綾さんは「あやふやな線引きで国民ですら分からないのに、外国客にどう説明すればいいのか」と顔をしかめた。

 増税に伴い、キャッシュレス決済に対応したポイント還元も始まる。泊漁港内の市場「泊いゆまち」に長く店舗を構える「三高水産」は、同決済に対応するためこのほど初めてレジを導入した。これまで電卓で計算していた販売員の當山和子さんは初のレジに悪戦苦闘。「私たちも戸惑ってます」と苦笑いしていた。

 利用客「複雑で面倒」「税率統一を」

 消費税増税を巡っては、市場を利用する客の戸惑いも大きい。

 泊いゆまちに月に2、3回は訪れるという北中城村の金城秀信さん(72)は「何が増税適用で、何が据え置きなのか、複雑で分かりづらい。政治家の都合で引き上げしようというのが間違いだよ」とバッサリ。一緒に来ていた妻と友人は「食品の持ち帰りは10%だった?  店内は8%?  あら、逆なのかな」と困惑顔。「生活への影響は大きいと思う。食品じゃなくて、ブランド品だけを引き上げればいいのに」とこぼした。

 市場の出口近くのテーブルでマグロの刺し身を食べる親子がいた。観光で来県した父の加藤信悟さん(68)=東京都=は「10月からは、この場合だと市場内で食べているから10%が適用されるのかな」と首をひねる。「面倒くさいから税率は統一したほうがいいよ」とつぶやいた。息子の美信さん(31)は「椅子もなくて立ったまま食べるんだから、イートインには当たらないのでは。きっと税率は8%では。正直考えたこともなかったけど、10月からは面倒になるな」と話していた。

最終更新:9/15(日) 13:55
沖縄タイムス

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