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半導体製造装置、年内の受注回復はあるのか?

9/16(月) 15:15配信

ニュースイッチ

日立ハイテク・宮崎社長に聞く

 半導体製造装置の市況が読めない。ここ数年半導体の需要は右肩上がりに成長していたが、2019年に入り雲行きが怪しくなってきた。データセンターや第5世代通信(5G)などの需要が20年に見込めると言われているが、20年に向けて半導体製造装置メーカーはどう備えていくのか。日立ハイテクノロジーズの宮崎正啓社長に戦略を聞いた。

 ―半導体製造装置の市況は、どのように推移すると見ますか。
 「半導体メーカーが投資するということになれば(逆算すると)12月くらいまでに当社へ注文が入ってくると考えている。投資をしないとなると、少なくとも3カ月遅れるのではないか。当社の19年度の投資計画は、自動化や環境対応などで計360億円を予定する」

 ―製品の開発方針で重視している点は。
 「半導体の微細化が進むにつれて、技術や解決策を取引先と掘り下げていく必要がある。当社は低ダメージにつながる(材料などを)そっと削る技術が得意。低ダメージであることは、微細化で重要なポイントになる」

 ―環境の変化に対応できるように、業務を効率化していきます。
 「20年4月に向けて承認に関するプロセスをシンプルにする。『関所』となる業務が多く、減らしていく。キャッシュ・コンバージョン・サイクルを簡略化する狙いだ。入金から注文までのリードタイムを短くし、在庫を減らしてコスト競争力を高める。長時間労働の解消にもつながる」

 ―日立グループでどのような存在感を出しますか。
 「当社は計測と分析を主としており、日立グループの中でも、プラットフォームになる製品を手がけている。日立グループ全体でIoT(モノのインターネット)基盤『ルマーダ』に力を入れているが、当社は装置からデータを吸い上げる『エクストープ』を販売している。ルマーダより現場側に近い展開をしている」

 ―20年に社名を変更し本社を移転します。
 「(新社名の)『日立ハイテク』のほうが呼びやすい。本社は近隣に移る予定で、床面積が2倍に広がる。新本社でフリーアドレスを検討しており、先行して18年8月に現本社の一部で始めた。現在はフィードバックをかけており、良いものだけを新本社に持っていきたい」

【記者の目】

 300億円を投じて茨城県ひたちなか市に新工場を建設する。新工場の稼働で生産量を確保しながら、業務の効率化といった社内の課題を解決していく。また、今後の製品展開では微細化をキーワードとする。人の手による精密加工に強みを持つ日立ハイテクノロジーズにとって、チャンスとなるか。
(日刊工業新聞・石宮由紀子)

最終更新:9/16(月) 15:15
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