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職場で「お母さん」と呼ばれる女性たちのモヤモヤ。「僕を息子だと思って」と言う男子学生も

9/17(火) 8:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「お母さん」。小学生の頃、女性教師をそう呼び間違えて恥ずかしい思いをした経験は、誰にもあるだろう。しかし大学、社会人と年を重ねると、女性を「お母さん」と呼ぶ「確信犯」たちが出てくるようで……。

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女性教員を「お母さん」と呼ぶ男子大学生たち

「僕のこと、先生の息子だと思ってください」

東京都内の私立大学で教員を務めるAさん(女性、40代)が男子学生から言われたことだ。

「先生」ではなく「お母さん」と呼ばれることがたまにあるという。

「率直に言ってキモいですね」(Aさん)

Aさんが教える学生の男女比は7対3で、圧倒的に男子学生が多い。大学の教員も8割は男性だ。

共学であるこの大学では女子学生へのキャリア教育が行き届いているとは言い難い。Aさんは日頃から女子学生に対して、就活時は女性管理職の割合や女性社員の勤続年数もチェックすること、妊娠出産で仕事を辞めると次に正社員で働くことが難しいこと、さらに家事育児は女性がすべきものという社会的なプレッシャーの根強さなどを授業中に伝えている。

Aさん自身も子育てをしながら働く「ワーママ」だ。男子学生がAさんを「お母さん」と呼ぶことについて、

「授業で“家族”の問題や私自身の子育てのこともよく話すから、私には言ってもいいと思ってるのかもしれない」

と推測する。

実はこうした状況は珍しいことではないらしい。

お茶汲み、愛想笑い…無償のケアが「お母さん」呼びに

卒業の際に男子学生が同僚の女性教員に「出会えて良かったです。先生は僕のお母さんでした」と涙を浮かべながら話すのを見たことがあるそうだ。

そしてこれは「学校」に限った話ではない。

卒業した男子学生から、「職場で年上の女性社員のことをみんなで『お母さん』と呼んでいる」「職場の飲み会での料理の取り分けは『ママにやってもらえばいい』と子育て中の女性社員にお願いしている」と聞いたこともあるという。

「ある新聞では『職場のお母さんに言えなかった一言』という読者の体験を美談として取り上げていました。親しみを込めて呼ばれてるんだからいいじゃないという人もいるかもしれませんが、私は『無償のケアワーク』をしろと言われているようで、嫌悪感しかないです。

だって男性教員が『お父さん』と呼びかけられているのなんて、聞いたことないですから。明らかに非対称なんですよ。女性にだけお茶汲みをさせたり、愛想よく振る舞うことを求めるステレオタイプは今もあります。

女性は仕事の場でも私的な領域でケアワークを強いられているので、その象徴である『お母さん』と呼ぶことに抵抗がない人が多いんでしょう。本当に腹が立ちます」(Aさん)

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最終更新:9/17(火) 18:01
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