ここから本文です

【マラソン】大迫 五輪に向け払拭できない不安

9/17(火) 16:34配信

東スポWeb

 五輪本番はどうなるのか? 注目を集めたマラソンの東京五輪代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」(15日)で、男子優勝の中村匠吾(27=富士通)ら2位以内に入った男女4選手が代表権を獲得した。4人は本番で日本のお家芸復活を狙うが、そこに男子日本記録保持者のエース、大迫傑(28=ナイキ)の名前はなかった。最後の最後でついていけず、3位フィニッシュ。代表入りには“セーフティーリード”を持つものの、五輪に向けては不安が浮上している。

 レースは、宣言通りに“大逃げ”を打った設楽悠太(27=ホンダ)をとらえた2位集団から、大迫がいつ飛び出すのかという展開になった。しかし中村に先行されて最後までトップに立てず、服部勇馬(25=トヨタ自動車)にも先着を許した。

 一発勝負に敗れて、2時間5分50秒の日本記録を持つエースが代表入りを決められなかった。ただ、今後MGCファイナルチャレンジの各レースで自らの日本記録を1秒上回る選手が現れない限り、大迫がそのまま代表の3枠目を手にする。現状ではその可能性が高いだけに、五輪での大迫のリベンジを期待するファンは多いだろう。

 では本番での巻き返しは可能なのか。日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(63)は大迫の敗因について「(2位集団の)先頭に対応し過ぎていた。反応が早過ぎたし、その回数も多かった」と分析。周りを気にしてギアを上げ下げし過ぎたことで、最後のひと伸びにつながらなかったという。

 常に「己との勝負」を口にする大迫にしては意外だが、今回はタイムではなく、順位のみが関係する特殊とも言えるレース。周囲と駆け引きせざるを得ない状況に、戸惑った部分があったということだろう。

 ただ、五輪本番で勝つためにはそんなことは言っていられない。最後の急坂でも中村に食らいつき、まくるぐらいの強さが必要だが、もう一つ気になるのは今回を含め完走したフルマラソンでは優勝経験がないということ。マラソンデビューとなった2017年のボストン(2時間10分28秒)、同年の福岡国際(2時間7分19秒)、さらに日本新記録を叩き出した昨年のシカゴ、そして今回のMGCとすべて3位に終わっているのだ。

「競り合った上で勝ち切る」といった修羅場をくぐり抜けておらず、五輪でメダルを狙う日本のエースとしてはやや寂しい気がするが…。

 大迫は「五輪で走るとしたらいろいろなプレッシャーの中で戦っていかなきゃいけないので、それを力に変える方向でがんばるだけ」と前を向く。残り1年足らずで「勝負強さ」をどう身につけるのか。エースに課された“宿題”は多い。

最終更新:9/17(火) 16:38
東スポWeb

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事