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「朝米実務交渉過程で非核化の明確な定義が重要」

9/17(火) 17:13配信

ハンギョレ新聞

ダン・スミスSIPRI所長 記者懇談会  北非核化の真正性?「ひとまずイエス」と答弁 「ビーガン‐チェ・ソンヒの9月の協議は肯定的 必要ならば私たちの研究所も支援提供 ボルトン更迭で大きな障害物除去」評価も

 「朝米首脳間で会談が成功するには“基礎作業(ground work)”が必須だ。実務交渉を通じて首脳会談に至ると予想する」

 ストックホルム国際平和研究所(Stockholm International Peace Research Institute=SIPRI)のダン・スミス所長は16日、ソウル市城北区(ソンブクク)の駐韓スウェーデン大使官邸で、ヤコブ・ハルグレン駐韓スウェーデン大使の司会で開かれた記者懇談会で、9月末に予想される朝米実務交渉に対して「昨年私たちが見た一連の発展過程の延長線で、重要な礎石となる実務交渉になるだろう」としてこのように話した。この研究所は、今年1月末にスウェーデン外交部とともにスウェーデンのストックホルムでスティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮政策特別代表とチェ・ソンヒ北朝鮮外務省第1次官、イ・ドフン外交部朝鮮半島平和交渉本部長など北朝鮮核交渉に関与する南北米の実務者の初の会合も取りまとめた。

 この日の懇談会でスミス所長は「今年起きる一連の事件が、果たして朝鮮半島が平和に向かう道の一部になるのか、多くの努力の中の一つに終わるのかは現時点では分からないが、南北米それぞれが会って対話をしたという点で転換点になる可能性が大きい時期だ」と見通した。特に9月末に予想される朝米交渉実務者の協議に対して「ビーガン代表とチェ次官が9月末に会うことは肯定的」だとして「鼓舞的なのは(対話しようとする)努力が続いていることだ。研究所もこの状況を注意深く見ている。必要ならば支援を提供する意志もある」と付け加えた。ただし、実務交渉が今年1月のようにスウェーデンで開かれる可能性については「どんなことでも起こりうるが、率直に言って話がどうなっているか分からない」と答えた。

 彼は北朝鮮核交渉で非核化について定義することの重要性を強調した。彼は、北朝鮮には非核化しようとする真正性があるのかを尋ねる記者の質問に「ひとまずイエス」と肯定しながらも「私たちが願う非核化や平和がどんな意味なのかについて考えなければならない。まだ(朝米交渉の過程で)最も重要な非核化の定義もできていない」と答えた。特にスミス所長は、朝米対話が実を結ぶためには“プロセス”が重要だという点を強調した。ドナルド・トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の信頼関係によりトップダウン形式で対話が進展してきた事実にも意味はあるが、実務者が具体的に意見をやり取りし、交渉を進展させていってこそ実を結ぶことができるということだ。彼は「前回のハノイ朝米首脳会談で、朝米は共同声明発表のための記者会見を準備しておいて取り消した」として「(ハノイ合意決裂を通じて)朝米は望む結果を得るためには多くの時間がかかる具体的な準備過程が必要だということを改めて知ることになった」と指摘した。

 一方、朝米交渉で議論される北朝鮮に対する安全保障が南側に駐留している在韓米軍などにどのような影響を及ぼしうるかについて、スミス所長は「(朝米が導出しうる)平和協定が南側に駐留する米軍の軍事力に制限を加えることもありうると考える」としつつも「ただし米軍は必ずしも北朝鮮のためだけでなく、中国やロシアなどこの地域で米国が持っている安保的関心事によって駐留している。日本、オーストラリア、ニュージーランドなど多様な国家が関わっていることなので、北東アジアの安保問題をどのように議論するかは注意を要する繊細な問題だ」と指摘した。米国が北朝鮮の非核化に対する相応の措置として、体制に対する安全保障を約束するということ自体が北朝鮮の人権侵害状況に米国が免罪符を与えることではないかという指摘に対しては「北朝鮮との平和交渉が、北朝鮮の道徳性を認めることだとは考えない。多くの国家がお互いの方式に同意しなくても平和協定が結ばれたケースがある。平和協定が人権問題の解決に進む段階だと考える」と答えた。

 最近、対北朝鮮強硬論者のジョン・ボルトン国家安保担当大統領補佐官が退いたことが、朝米交渉において良い兆しと見ることができるかと尋ねた記者の質問に、スミス所長は「一つの大きな障害物を除去したと見られる。前に進める信号が点ったと考える」と話した。北朝鮮が持続的に米国に要求している「新しい計算法」については、「レトリックだと考える。結局、北朝鮮は米国の態度の変化、アプローチ方式の変化を要求している」と話した。ストックホルム国際平和研究所は、国際安保、核拡散防止および葛藤・紛争研究のための独立的国際機関であり、1966年に設立された。この分野に関連した各種情報、分析資料、政策勧告事項を、政策立案者をはじめとする研究者、マスコミなどに提供している。スミス所長は、非核化をはじめ気候変動や安保脅威、中東地域の平和と安保、グローバル紛争のトレンドなどに焦点を置いて研究および著述活動をしている。研究所の所長を引き受ける前の2007~2011年には国連平和構築基金の諮問機関の委員長および委員、2003~2015年には英国の平和構築非営利団体であるインターナショナル・アラート(International Alert)事務総長、1993~2001年にはオスロ国際平和研究所長などを務めた。

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:9/17(火) 17:13
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