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ソニー、半導体事業を今後も保有-サード・ポイント要求拒否

9/17(火) 16:12配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ソニーは17日、米ヘッジファンドのサード・ポイントが要求していた半導体事業の分離について、今後も同事業を維持する方針を明らかにした。人工知能(AI)や自動運転といった分野で主力製品である画像センサーの需要が増大するとみている。

発表では、ソニーの他事業や人材との協業により今後、同事業がさらに大きな価値創出が期待できると指摘。競争力の維持・強化の観点からも「今後もソニーが保有し続けることが、ソニーの長期的な企業価値向上に資するものであるとの結論に至った」としている。

また外部の財務専門家とともに分析を行った結果、同事業をソニーから独立させ上場企業として運営する場合、特許ライセンス費用の負担増や人材採用面でのマイナスなど「相当規模のディスシナジーが生じる」と試算した。

方針は取締役会の全会一致で決定。文書は吉田憲一郎社長兼最高経営責任者(CEO)名で株主に向けて発信された。

傘下で金融事業を手掛けるソニーフィナンシャルホールディングスの株式もソニーブランドとの親和性が高いことから継続保有する。株主還元については、自社株取得を機動的に検討することに加え、配当を安定的に増加させる方針。

ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真代表取締役はソニーの発表について、半導体事業売却をこれ以上「論点にはさせないという会社からの表明」だと指摘。今後、サード・ポイントは次の標的を探しにいくため「ソニーの株を売却する可能性もある」と述べた。

アクティビスト(物言う株主)のダニエル・ローブ氏が率いるサード・ポイントは6月、15億ドル(約1630億円)相当のソニー株保有を公表。半導体部門を分離し、映画などエンターテインメント事業に集中するよう求めた。ソニーFHなどの持ち分売却を検討し、資本構成を改善すべきとも主張した。

サード・ポイントは2013年にもソニー株を取得し、エンターテインメント事業の分離上場を要求したが、14年に売却した。同事業を維持したソニーはその後、19年3月期まで2年連続で営業最高益を更新した。

(c)2019 Bloomberg L.P.

Yuki Furukawa

最終更新:9/17(火) 16:55
Bloomberg

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