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JFE副社長:1兆円の投資計画にメス、「削れるものは削る」と表明

9/17(火) 8:01配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 国内2位の鉄鋼メーカー、JFEホールディングス(HD)は、米中貿易戦争などの影響により収益環境が悪化していることから、2021年3月期までの3年間で1兆円規模としている国内設備投資計画を削減する方向で見直す。持ち合い株売却のほか、在庫圧縮も検討し、厳しさが増す事業環境に備える。

寺畑雅史副社長は10日、ブルームバーグとのインタビューで「今のような収益状況が続くのであれば、設備投資の優先順位を見直す」と指摘。「本当に必要な金額を再確認し、削れるものは削る」として、必要性の高い設備投資案件に優先して取り組む考えを示した。具体的な見直しの計画や金額については「現在、作業中」として言及を控えた。

昨年発表した中期経営計画では、国内製鉄所の設備更新や増強に積極的に資金を充てる方針を打ち出した。台頭する中国などの海外鉄鋼メーカーに対して競争力を維持する狙いに加え、老朽化した設備のトラブルが近年相次ぎ、需要を取りこぼしていることから、更新投資などによって安定生産につなげることが鉄鋼業界の共通課題となっている。

寺畑副社長は持ち合い株などの保有株の売却を進める考えも示した。設備投資の資金を捻出するため、過去3年間で計1400億円の保有株を売却したが、さらなる資産圧縮も検討してく。また、製鉄原料や設備の予備品といった在庫の適正基準についても見直す。

米国の保護主義政策の影響でロシアなどの鋼材が東南アジア市場に流れ込んでいるほか、米中貿易摩擦の激化により世界景気が減速していることも鋼材市況を冷やしている。一方、主原料である鉄鉱石価格の上昇によるコスト増などが利益を圧迫しており、鉄鋼業界を取り巻く環境は悪化した。

JFEHDは8月、第1四半期(4-6月期)の純利益が前年同期比で65%減少し、通期でも前期比45%減の900億円と4期ぶりの減益を見込むと発表。日本製鉄も先月、収益環境の悪化を受けて21年3月期までの3年間の設備投資総額を従来計画の1兆7000億円から1割程度圧縮する方針を示している。

(c)2019 Bloomberg L.P.

Masumi Suga

最終更新:9/17(火) 8:01
Bloomberg

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