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ドイツ、サステイナブル・モビリティ実現へ。公共交通機関の利用を促す取り組みの最新動向

9/18(水) 17:00配信

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ヨーロッパの真ん中に位置する、産業大国ドイツ。

メルセデスベンツ、フォルクスワーゲンなど世界屈指の自動車メーカーを持つこの国は、国民の乗用車使用率が高い「車の国」とも言われている。それゆえ、自動車の排気ガスによる大気汚染、気候変動など、環境に多くの悪影響が及ぼされており、その改善を指摘されてきた。

そしてついに、2018年2月に新たな諮問機関 “National Platform Future of Mobility(NPM)” が設置され、サステイナブル・モビリティ(持続可能な移動社会)を目指して本腰を入れたと言える。

新機関が目指すもの

これまでは、ターゲットを電気自動車など狭い範囲に絞って議論を行ってきたが、今後は都市の交通機関全般にフォーカスし、議論していくという。

NPMは自動車による排気ガスを、1990年の値と比べて2030年までに40パーセントまで下げることを目標にしている。そのために、これまでの通り電気自動車使用を促進する他に、国民の公共交通機関の利用を増やすために新たな取り組みを行っている。

ベルリン市内の公共交通機関を無償化

公共交通機関を無料で利用できるようにして、これまでお金を払うことをためらって使わなかった人々に利用してもらえるようになれば、自動車の使用・自動車保有数が減り、排気ガスの削減、そして環境への悪影響も軽減されるという見通しである。

この大胆な試みは、エストニアのタリン、アメリカのシアトル、ルクセンブルクなどですでに実施されているという。ドイツ国内では、首都・ベルリンを始め、ボン、マンハイム、エッセンなどの北ドイツの数都市からトライアルを開始していく。

しかし、無償化を行うにあたっての懸念材料はもちろんある。

先述のシアトル、ルクセンブルクでのトライアルは失敗に終わってしまっている。例えば、ルクセンブルクは公共交通機関を利用するよりも、自家用車の方が安く済むというのが理由だった。ドイツは欧州連合(EU)圏内でも公共交通機関の料金が安いため、ルクセンブルクの失敗理由には当てはまらないだろうが、無償化を開始する前に、しっかりとした規定を設けることが重要視されている。

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最終更新:9/18(水) 17:00
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