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現役世代の年金はどうなる? 財政検証から見えてきた、日本の明るい未来と暗い未来

9/18(水) 8:10配信

ファイナンシャルフィールド

8月27日に厚生労働省の公的年金の財政検証の結果が公表されました。今回の財政検証の結果は以前物議をかもした金融庁の「高齢社会における資産形成・管理」の報告書にある老後資金の不足2000万円も意識した財政検証なので、一般の方の関心も高いのではないかと思います。

今回の結果から、日本の公的年金は期待できるのかを見ていきたいと思います。

前回の検証からの諸前提が改善

5年に一度の公的年金の財政検証では、将来の前提を設定します。今回は前回の2014年より改善している項目が多かったようです。特に、公的年金の被保険者数は2017年の実績で200万人程度多い6743万人となっています。

また出生率も2010年時点の実績が1.39で、2014年の見込みでは2060年に平均的な推計で1.35となっていました。しかし、2015年の実績では1.45と高い水準にあり、2065年の平均的な推計も1.44と前回の検証よりも高い出生率が見込まれています。




物価上昇率は思われていたほど上昇しませんでしたが、物価上昇率が低くなったにも関わらず、実質賃金が2014年の見込みよりも低くなっていることが気になります。

しかし、公的年金の運用実績が良かったことで、賃金上昇率を上回る運用利回りが、2014年から2017年の平均で4.5%と2014年の見込みより大きく改善できるので、将来的な期待もできるのではないかと思います。

最悪のケースでは2052年に積立金が枯渇

公的年金の財政検証では6つのケースを試算しています。この中で最悪のケースは、経済成長率がマイナス0.5%で、労働人口も低下していった場合です。このケースでは、2043年には年金の受取開始時点(65歳)の年金額と、現役世代の手取り収入額とを比較した割合の所得代替率が50.0%になると試算されています。

2019年現在では、現役男子の手取り収入が35.7万円に対して、夫婦での年金額が22.0万円。現在の所得代替率は61.7%で、今後、公的年金は少なくなることが予想されます。

また、そのまま制度自体を見直さず給付していくと、2052年には国民年金の積立金は枯渇し、年金保険料と国庫負担で支給されるようになるかもしれません。そのときの所得代替率は36%~38%になると試算されています。

ちなみに所得代替率が50%のときの現役男子の手取り収入は39.3万円で、公的年金の受給額は19.6万円と試算されています。

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最終更新:9/18(水) 8:10
ファイナンシャルフィールド

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