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色白に憧れて... 私は美白化粧品に取り憑かれていた。

9/18(水) 14:19配信

ハフポスト日本版

長く蒸し暑いある日の午後、私は「ミルク浴」をした。フィリピンのセレブたちがミルクを浴びて肌の白さを保っている、と近所の人たちの噂で聞いたからだ。キッチンへ走り、粉末ミルクを缶からすくい(牛乳は高すぎるので)、洗面器に入れて水と混ぜ、手桶でドロドロした液体を体にかけた。奇跡が起きて、自分の「カユマンギ色(フィリピンのタガログ語で褐色の意)」の肌が白くなると信じて...。もちろん、思い通りにならなかったけれど、数分間は肌がミルクのように白くなり、自分のことを「綺麗」と感じられた。

『色白=美』という価値観で育つ

私が子供の頃といえば、テレビに出るフィリピンの有名人は色白で、カユマンギ色の肌をした有名人の出演は少なかった。外で遊んでいると、近所の人たちから大声で「肌が黒くなるから家の中で遊びなさい」と叱られた。

日焼け止めを塗って、なるべく日差しを避けるようになった。怖かったのは皮膚がんではなく、肌が黒くなることだった。肌が日に当たらないよう、タートルネック、ジャケット、レギンスといった格好をしていた。

化粧品などは必ずSPF値が高く、美白成分を含んだものを買っていた。近所の化粧品店では売っていなかったので、取り扱いのあるアジア食料品店までわざわざ行って購入していた。ラベルの成分表示にじっくり目を凝らして、美白成分を探していた。高校3年生になる頃には、すっかり美白化粧品に取りつかれていた。

白くなりたくて苦しんでいたのは私だけではない。ヒューストンを拠点に活動するファッション・インフルエンサー、メラニー・モンディゴさんはハフポストにこう語っている。「極端に『白人』への憧れが強いフィリピンで育ったので、美白化粧品は完全に暮らしの一部でした。化粧品は全て、美白成分を含むものしか買いませんでした。しまいには美白を謳う錠剤を服用してみたり、ピーリングまでしました」

幼いころから誤った美の基準を刷り込まれていたため、私やモンディゴさんのような人たちは肌を白くしようと努めるのは当然だと思っていた。14歳の私は、自分の肌が褐色でニキビだらけなのにウンザリしており、美しくなりたいと願っていた私を、美白は力づけてくれた。

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最終更新:9/18(水) 14:19
ハフポスト日本版

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